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裏銀座コース・ブナ立尾根とは?
日本アルプスの人気コースの中でも代表格と言えるのが「表銀座コース」と「裏銀座コース」。
裏銀座コースは烏帽子岳・鷲羽岳などの名峰を経由して槍ヶ岳に至るロングコースです。
日程や体力面での敷居は高めですが、国内屈指の名コースなので、是非とも挑んで欲しいですね。
そして、その裏銀座コースの最初に待ち受けるのが、急登で知られる「ブナ立尾根」。
表銀座の合戦尾根よりも長くてキツイですが、十分に整備されており、特に難所も有りません。
急登の厳しさも含めて楽しむくらいの気持ちで行ってみましょう!
■ コースタイム:3時間程度(装備や体力による)
■ 小屋:2軒(コースの両端に七倉山荘、烏帽子小屋)
■ 分岐:無し
■ 難所:特になし
- あくまで私個人が趣味で収集したデータを公開している場です。
- 情報は日々変化しており、内容の正確性の保証はしません。
- 無断転載・改変盗用等は厳禁。 判明した場合は対処します。
裏銀座コースの拠点「七倉山荘」と七倉ダムのゲート
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
裏銀座縦走ルートの最初の拠点となるのが「七倉ダム」です。
ここまでは自家用車で入る事が可能で、ここから先は指定タクシーか徒歩での移動となります。
最寄り駅はJR大糸線の信濃大町駅ですが、七倉ダムまでの路線バスは有りません。
基本はタクシーを利用する事になるので、可能な限り駅からの相乗りをオススメします。
(信濃大町駅から七倉ダムまではタクシーで約30分・約6400円です。)
また、シーズン中は毎日あるぺん号も乗り入れるので有効活用してください。
ダムの近くには温泉宿「七倉温泉」が有り、前泊に便利で立ち寄り入浴も可能。
ここ七倉には船窪岳への直登ルート「七倉尾根」の登山口もあります。
ブナ立尾根と同様に長く厳しいルートなので、登山口に温泉施設が有るのは有り難いですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2014年9月・2015年9月頃)
七倉ダムはブナ立尾根の登山口では無く、さらに奥にある「高瀬ダム」まで移動する必要が有ります。
高瀬ダムまでは徒歩か指定タクシーでの移動となります。 予算・体力・時間などで選択しましょう。
(高瀬ダムまではタクシーなら約15分・2200円、徒歩なら約6km・約90~120分程度です。)
駅や七倉から高瀬ダムへ向かう人は多いので、可能な限りタクシーの相乗りを利用しましょう。
なお、七倉ダムへのトンネル入り口にはゲートがあり、夜間~早朝はタクシーが通行できません。
(ゲートの開閉時間は時期により異なる。 雨量が一定値を越えた場合は通行止めの可能性有り。)
(ゲートの開閉時間・平成29年度)
4月15日(土) ~ 7月14日(金) 6:30 ~ 19:00
7月15日(土) ~ 9月 3日(日) 5:30 ~ 19:00
9月 4日(月) ~ 10月 1日(日) 6:00 ~ 18:00
10月 2日(月) ~ 10月15日(土) 6:30 ~ 17:00
10月16日(月) ~ 11月 5日(日) 7:00 ~ 17:00
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
七倉ダムのさらに奥にある「高瀬ダム」にやってきました。
七倉からは徒歩約2時間で到着しますが、舗装路を登山靴で2時間も歩くのはかなり苦痛ですし、
ダムの堰堤に登る最後のつづら折りは、見ただけでゲッソリする程の距離&高さです。
この先には急登のブナ立尾根が待ち受けているので、ここはタクシー代を惜しまずに行きましょう。
タクシーはダムの真上に到着しますが、ここは風が強い上に時間も早朝で寒いでしょうから、
到着したらまずは一旦トンネルの方へ移動し、改めて準備をした方が良いです。
なお、トンネルの上に有る展望台からは、ダム湖の向こうに槍ヶ岳が見えます。
とは言え、遥か遠くに頂上部が少し見えるだけですが。
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長く苦しい急登だが、整備が行き届いたブナ立尾根
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
トンネルと不動沢吊橋を抜けるとキャンプ場があり、ここで前泊するのも有りですね。
この付近の沢は「濁沢」と呼ばれ、それを少し遡ると登山口へ至ります。
沢の上に有る山の斜面が大きく崩壊しつつあり、その土砂が大量に流れ込んでいる様です。
その土砂を処理するための工事が断続的に行われているため、トラック等には注意しましょう。
百間ナギもそうですが、これから山がどうなってしまうのか心配ですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
キャンプ場から濁沢を少し進むと「高瀬ダム登山口(濁沢登山口)」に到着です。
表銀座と比較される事が多い裏銀座ですが、あちらと比べると総じて難易度は上です。
ブナ立尾根は合戦尾根よりも標高差や地形がきつく、登山口や途中に小屋などは有りません。
しっかりと準備して挑みましょう。 特にトイレはキャンプ場で済ませておいてください。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
尾根に入ると、いきなり鉄製の階段が出迎えてくれます。
勾配はきついですが、その分一気に高度を稼げるのでゆっくり行きましょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
ブナ立尾根は急登のロングコースですが、整備されており難所も無いので難しくはありません。
ただし、合戦尾根よりも長く、ルート上には小屋も水場も無いので、準備だけはしっかりと!
ブナ立尾根の標高差は約1250mですが、およそ100m毎に目印の看板が設置してあります。
特に6番の場所は広く開けているので、ここで弁当などの大休止を取りましょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
柏原新道などと同様に、このブナ立尾根にも名前が付けられた場所が点在します。
例えばこれは「タヌキ岩」だそうですが、どのアングルから見るとタヌキなのでしょうね?
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
大半が樹林帯のブナ立尾根ですが、所々展望が得られる場所も有ります。
本格的に展望が得られるのは終盤付近で、中でも崩壊地の様子は迫力満点ですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
樹林帯が開けてくると、長かった尾根道も終盤、もう一息です。
大展望は疲れを癒やしてくれますが、くれぐれも滑落だけはしない様にしましょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
特徴的な樹木の有る1番の場所は展望も良くて大休止に好適。
この辺まで来れば、稜線の向こうに船窪岳や針木岳も見え、眼下には高瀬ダムも見えます。
とにかく素晴らしい展望で、辛い尾根道を上ってきた甲斐が有りますね。
裏銀座コースの分岐点と烏帽子小屋
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
稜線が近くなれば烏帽子小屋まではあと少しです。
烏帽子岳方面への分岐は小屋の少し手前に有るので、まずは小屋に行って休息しましょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年9月頃)
分岐を過ぎると直ぐに「烏帽子小屋」に到着します。
表銀座コースと違い、稜線に出てもまだ周囲は樹林帯で、小屋もこぢんまりとした印象です。
尾根の分割表を眺め、長かったブナ立尾根の思い出に浸るのも乙な物ですな。
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