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前穂高岳イメージ

前穂高岳と奥穂高岳を繋ぐ吊尾根

標高3090mを誇る前穂高岳。 荒々しい岩場や頂上からの展望など、その魅力の高さは穂高連峰でも随一と言っても過言ではありません。
奥穂高岳への途中に立ち寄るのも良いですが、ここだけを目指して登っても満足できる名峰です。

一方、紀美子平から奥穂高岳を結ぶのが「吊尾根」です。
道その物には特筆するような難所はありませんが、滑落事故の多発地帯なので油断出来ません。
疲れも溜まってくる後半戦、気合いを入れ直して頑張りましょう。


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  • 情報は日々変化しており、内容の正確性の保証はしません。
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紀美子平から急登を経て前穂高岳頂上へ

紀美子平からの登り。 紀美子平からの登り。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

紀美子平に到着したら、休息しつつ頂上アタックの準備をしましょう。
往復1時間程度かかるので、特に悪天候への備えだけは忘れないように。


前穂高岳への急登。 前穂高岳への急登。
前穂高岳への急登。 前穂高岳への急登。
前穂高岳への急登。 前穂高岳への急登。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

紀美子平からは見上げる様な岩場の急登で頂上は見えません。
転倒・滑落が重大事故に直結する場所なので、当然ですがヘルメットは必須です。
私が見た感じだと、このエリアでのヘルメット着用率は8割以上という感じでした。

かなりの急登ですが、鎖はあまりないので三点支持を確実にして通過しましょう。
次の一歩・一手を何処に置くか、冷静に見極めるスキルが必要です。


前穂高岳山頂。 前穂高岳山頂。
前穂高岳山頂。 前穂高岳山頂。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

岩場の急登を突破すれば、いよいよ「前穂高岳(まえほたかだけ・3090m)」の頂に到着です。
重太郎新道から続く急登を越えてくるだけの価値が有る、本当に素晴らしい展望が味わえます。

頂上はガレていますが、かなり広くてあちこち歩き回れます。
涸沢カールやパノラマルートなど、近場の風景も楽しめるので是非。
ただし、浮き石と転落にだけは注意してください。 落ちたらアウトですからね。


奥穂高岳方面の展望。 槍ヶ岳方面の展望。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

前穂高岳の頂上からは、奥穂高岳を筆頭とした槍・穂高の名峰がズラリ!
ここに限った事ではないですが、やはり空気の澄んだ晴天の午前中に来て欲しいですね。


屏風岩方面の展望。 明神岳方面の展望。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

遠くの展望も良いですが、明神岳や前穂高岳北尾根などの近場の絶景も見事です。
どちらも岩登り装備が必須な難所で、登攀中のクライマーの姿が確認できる事も。


常念岳方面の展望。 横尾山荘方面の展望。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

槍・穂高と併走する「常念山脈」もよく見えます。 あちらは穏やかな山容が特徴的ですね。
そして麓には「横尾山荘」の姿も。 槍・穂高への絶妙な位置に有り、入浴も可能な小屋です。


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転倒・滑落の危険に満ちた吊尾根をゆく

奥穂高岳方面の様子。 奥穂高岳方面の様子。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

前穂高岳の頂上から戻り、休息や食事を済ませたら、いよいよ吊尾根に突入します。
穂高エリアでは特に遭難事故が多い場所なので、万全の状態で挑んでください。


険しい吊尾根。 険しい吊尾根。
険しい吊尾根。 険しい吊尾根。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

吊尾根には大キレットのような特筆すべき難所は存在しません。
しかし、この付近では特に遭難事故の多い場所であり、死亡事故も多発しています。

切れ落ちた尾根道なので、一旦滑落すると数百メートルも落ちる場合が有って危険です。
また、「一般道」として油断してしまう心理が動くのかも知れません。

こういった岩場のルートで怖いのは、薄い踏み跡に起因するルートミスです。
遠くを見るとルートの概要は分かるのですが、足下の踏み跡は薄い為、案外道を外しがちです。
私が通過した際も、ルートを大きく外れて10m程下の斜面を歩いているグループに遭遇しました。
大声で指示を出しルートに復帰させましたが、一歩間違うと滑落事故になりかねない状態でした。


滑落注意。 滑落注意。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

ご覧のように、森林限界を超えた尾根道には樹木が有りません。
滑落した際には体を止める物が無く、一気に何百メートルも下まで転落してしまいます。
3000m超の稜線は悪天候の影響をモロに受ける為、風雨にさらされると大変危険です。


険しい吊尾根。 険しい吊尾根。
険しい吊尾根。 残置ハーケン。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

実際に歩いてみると感じにくいですが、全体を見渡すと凄い急斜面で怖くなりますね。
中盤くらいまでは大きな標高差は無いので楽と言えば楽ですが、油断は禁物です。
朽ち果てた残置ハーケンは何時使われた物でしょうか?


直登ルートへの分岐点。 直登ルートへの分岐点。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

吊尾根の最低コルには分岐点が有ります。
どうやら冬期に使用する前穂高岳頂上への直登ルートの様です。
夏期に侵入すると大変危険と思われるので、迷い込まないように注意しましょう。


長く険しい吊尾根。 長く険しい吊尾根。
素晴らしい展望。 素晴らしい展望。
素晴らしい展望。 素晴らしい展望。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

転落したら命に関わる危険な尾根道ですが、険しい地形は美しいのもまた事実。
どこを見渡しても惚れ惚れするような展望です。


奥穂高岳への急登。 奥穂高岳への急登。
安全な鎖場。 前穂高岳を振り返る。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

中盤までは標高差が少なく歩きやすかった吊尾根ですが、後半は険しい急登となります。
特にスラブの登りが要注意で、変な場所に迷い込むと進退窮まって動けなくなります。
また、浮き石が多い点にも注意してください。 私も大きな浮き石に遭遇して死ぬかと思いました。


奥穂高岳はもうすぐ。 ジャンダルムも間近に。
奥穂高岳はもうすぐ。 奥穂高岳はもうすぐ。

*画像クリックで拡大。(撮影:2016年7月頃)

鎖場を過ぎ、「南陵の頭」に到着すれば奥穂高岳は目の前です。
指導標を過ぎると頂上の祠が現れ、左手を見れば「ジャンダルム」の姿も。


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