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ゲーム業界への就職に学歴や資格は価値を持つのか?
ゲーム業界への就職を果たすためには、ライバル達との戦いを制する必要が有ります。
相手よりも評価が勝れば晴れて採用を勝ち取る事が出来るわけですが、その優劣を決める要素は色々あり、作品の完成度であったり面接での印象だったり様々です。
作品作りや面接対策に力を入れる人が居る一方で、資格取得に励む人も居ます。
では、資格や学歴と言った要素は就職に際して意味を持つのかを検証してみましょう。
- 初回公開日:2008年7月
- 最終更新日:2018年3月
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ゲーム業界に関係する資格にはどのような物があるのか?
ゲーム業界に絡む資格と言えば、一般的にデザインやコンピューターに関係する物が上げられます。
これらの資格は基本的にいつでも誰でも受験可能ですが、特に力を入れているのが専門学校で、カリキュラムの中に資格取得を積極的に組み入れている学校も珍しくありません。
コンピューターやデザイン系の資格にも数え切れない程色々有りますが、その中から知名度が高く、受験者も多い資格の例を挙げてみましょう。
- 色彩能力検定
- C言語プログラミング能力認定試験
- 情報処理技術者試験
- Adobe(アドビ)やマイクロソフトなどが主催する検定
- ビジネス著作権検定
一例を挙げてみましたが、一企業が行っている物から「国家資格」まで様々です。
では、これらの資格がどのような価値を持つのかを検証してみましょう。
資格の取得に価値は有るのか?
頑張って勉強し、安くない試験料を支払って取得した資格が役に立たなければ意味が有りません。
では、資格試験を行う側と、就職試験を行う側がどのように考えているかを見てみましょう。
まずはデザイン系ソフトウェアの最大手「アドビシステムズ」が行っている試験に関して。
Adobeは「アドビ認定アソシエイト(ACA)」と呼ばれる資格試験を行っています。
これはPhotoShopやIllustratorといったAdobe製のツール別に分かれており、その内容はツールの操作方法に止まらず、デザイン全般や著作権法などから幅広く出題されます。
この資格試験に関するAdobeの見解を見てみましょう。
資格試験に関しての見解(公式サイト試験概要ページより引用)
「就職・転職時のスキル証明に」
製造/開発、マーケティング/営業、広報/経営企画など、効果的なビジュアル表現が必要とされる場面は拡がっています。画像アプリの利用スキルを客観的に証明するACAは、就職・転職時のアピールに活かせます。
続いて、これまたコンピュータ系最大手「マイクロソフト」が行っている試験に関して。
Microsoftは「MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)」と呼ばれる資格試験を行っています。
これは同社の主力製品であるエクセルやワードと言ったツールに関する資格試験ですね。
資格試験に関しての見解(公式サイト試験概要ページより引用)
「就職・転職時の実力アピールに」
社会人に必須の資格のため、就職・転職時をはじめ、社内でのパソコンスキルのアピールに効果的です。 また、多数の企業で社員教育として導入されています。
では、今度は就職試験を行う企業側はどう考えているかを見てみましょう。
バンダイナムコの見解(公式サイト採用情報ページより引用)
(Q)資格は持っていたほうが有利ですか?
(A)どの職種を希望するとしても、絶対に必要とされる資格や学歴はありません。
「なんだ、評価されないのか」と思ってしまいそうですが、よくよく見てみると、あくまで「応募するに当たって必要とされる資格は無い」と書いてあるだけです。
もちろん「有利になるよ」とも書いていませんが、高度な資格を持つ受験者に対してはプラス査定が有るであろう事は容易に想像できます。
あくまで「高度な資格」を持つ人に対する「プラス査定が有る」というだけの話ですよ。
資格だったら何でも良い訳でもないし、持っていれば即採用が決まる訳でもありません。
もし、面接や作品に対する評価が等しい候補が残った場合、高度な資格を持っている者と持っていない者、 果たしてどちらが採用されるでしょうね?
- 資格の有無はエントリー条件には基本的に影響有りません。
- しかし、評価に対するプラス査定は期待できます。
- もちろん、プラスになるかどうかは資格の内容次第です。
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卒業するだけでもらえる資格や称号は役立つか?
大学や一定の条件を満たす専門学校を卒業すると学士や専門士などの称号が授与されます。
また、学校によっては卒業時に国家資格がもらえる場合があるようです。
これらの資格・称号を強くアピールしている学校を時々見かけるのですが、実際にこれらの資格はゲーム業界への就職に役立つのでしょうか?
結論から言いますと、私の考えでは「No」です。
業種によっては特定の資格が必須とされる場合もありますが、ゲーム業界はそうではありません。
入学は超狭き門で、卒業するのも並大抵の事ではない、そういう名門校とかだったら、あるいは意味があるのかもしれません。
しかし、誰でも入学できる、出席日数さえ足りていれば誰でも卒業できる。 そして、そのついでに全員がもらえる資格・称号。
来場者全員プレゼントの粗品じゃないんですから、そのような資格・称号が就職する際に役立つ物であるかどうかは議論の余地はないのではないでしょうか。
もちろん、資格や称号をもらって損する事は無いでしょう。 しかし、それが就職に際しての武器になるかどうかは、また別問題です。
ただし、「大学と専門学校」の頁でも書きましたが、学士や専門士といった称号は、すなわち大学なり専門学校を卒業した証でもあり、それは初任給に対する評価として意味を持ちます。
より高度な学業を修めた者に対しては、初任給の違いという形で評価されるわけです。
なので、称号を取得する(=卒業する)事自体は無意味ではありません。
資格を取得してどう役立てていくのか?
資格を取得する意味があるのかという点はしばしば議論の的になりますが、何を持って「役に立つ」と判断するのかによって大きく意味が違ってきそうですね。
多くの場合、資格試験には受験料が必要ですし、教材費や勉強のために費やす時間も大きな物となります。 そこまでして取得する資格・検定に意味はあるのでしょうか?
入社試験に際して役に立つのかどうかは上の方で述べましたので、今度は日々の仕事で役に立つかを見てみましょう。
資格を取得する課程で学んだ事を日々に活かす、これこそが重要!
「取得する事自体は決して無駄ではないが、資格だけ持っていても意味がない」、個人的な考えはこんな感じでしょうか。
どういう事かと言いますと、例えば何らかの資格を取得するために猛勉強する、そして見事取得したけどそれで終わりでは意味がないという事です。
資格を取得する課程で学んだ内容を、その後の仕事に活かせるかどうかが重要です。
資格を取得するという事は、学んだ事が身についたかどうかを証明すると言う事です。
取得したという結果に満足して、勉強した内容を忘れてしまうようでは何の意味もありません。
学校において資格取得の指導をする場合、参考書さえあれば誰でも指導できるでしょう。
しかし、一番重要な、取得した資格をどう仕事に活かしていくかは、実務経験豊富な人にしか教える事はできないかもしれません。
資格を取得する事自体はもちろん、そこで得たスキルをどうやって活用するか、これをちゃんと指導してくれる学校が良いですね。
結局、資格を取る必要有るのか?
さて、ここまで読んできた人は、「勉強して知識なり技術を身につければ、別に資格はいらないのか?」と思うかもしれません。 ある意味ではその通りだと思います。
しかし、資格を取得して損する事はありませんし、場合によっては何らかの資格を取得している事が必須な事例もあるでしょう。
また、就職試験の時にレベルの高い作品を提出する事ができれば、取得した資格と合わせて実力の説得力が増すというものです。
ついでですが、会社によっては「資格手当」というものがあり、所有している資格の内容に応じて手当がもらえる事もあるようです。
もちろん、誰でも簡単に取得できる資格が対象ではない事は言うまでもありません。
- 資格を取得する課程で学んだ事を、日々の仕事に活かす事こそ重要。
- 資格の内容によっては手当が支給される事も有る。
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