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ゲーム業界で働いていて辛かった事は? その2
ゲーム業界で働いて体験した「辛かった事」をご紹介しましょう。
「残業」「重労働」など、お馴染みの内容もありますが、外からでは見えてこない悩みも色々あります。
では、具体的にご紹介しましょう。
なお、複数ページに渡って書いておりますので、左のメニューを参照してください。
正月返上で出社して働いた時。
ゲーム業界では祝祭日に出社となる場合が多いのですが、場合によってはゴールデンウィークや夏期休暇が潰れる(延期になる)事もあります。
休むべき時に休めないというのは、体力的にはもちろん、それ以上に精神的に応えます。
最悪なのは正月休みが潰れる事でして、過去に一度だけ正月に休めなかった事がありました。
私の実家は東京から遠く離れた九州なので、夏期休暇と冬期休暇を除けば、よほどの事が無い限り帰省する事はありません。 つまり、年二回ほどしか実家に戻る機会がないという事になります。
それだけに、正月に帰省できなかった時は、かなり精神的に落ち込みました。
私は「どんなに忙しくても正月は実家で家族と過ごす」というのがポリシーでして、今まで何とかそれを守ってきたのですが、この時ばかりはどうしようもありませんでした。
私が受け持つセクションには他に人がおらず、私が帰省して短期間とはいえ作業から抜けると、他の人の仕事が回らなくなるからです。
もっともな理由でもあればまだしも、最初から無茶&無駄なコンセプトとスケジュールのプロジェクトで、そのままズルズルと行くうちに正月休みが潰れたという流れでした。
それにも関わらず、正月返上で働く部下を横目に、部長以下管理職の面々はのうのうと正月休みを取るという・・・ あまりにも情けなくて、この時ばかりは本気で会社を辞めようかと思ったのを覚えています。
おそらく、私の人生の中で最も落ち込んだ瞬間だったかもしれません。
休日出社を強制させられた時
ゲーム業界に就職して以来、もう数え切れないほど休日出勤をしてきましたが、その中でも特に辛かったのは、休日出社を強制された時でしょうか。
作業が遅れがちなので自主的に出社するとかだったらまだ良いですが、会社からの圧力で休日出社するのは辛いです。
それはもう何年も前の話になりますが、とあるプロジェクトで仕事をしている時の事です。
スタッフ数や作業量に見合わない忙しいスケジュールで、毎日に様に残業をしていました。
そして、段々と作業が忙しくなるにつれて、休日出勤をするにようになったのです。
しかも、自主的に出社するとかではなく、上司の方から「○○君、今週の週末だけど、もちろん出社するよね?」という圧力、へたすると脅迫
とも言える「休日出社の強要」があったのです。
当時はまだ勘違い少年でして、「ゲーム業界は忙しく、残業や休日出勤も当然」という勘違いをしていましたので、しぶしぶ毎週のように休日出社しました。
今だからこそ笑い話として語れますが、なんともくだらなく、寂しい話です。
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海外メーカーとの実力の差を感じるとき
ここ数年、国内メーカーと国外メーカーとの技術力やプロジェクト管理におけるセンスの違いを強く感じる事が多く、なんとも言えない苦悩を感じます。 もちろん、ほとんどの場合において彼らの方が上です。
残業が辛いとか同僚が辞めていったという様な個人的な問題とは異なり、これらは「業界としての問題」なので、個人の取り組みでは簡単に解決できず、それ故に悩みも深くなります。
世界レベルで見たゲーム業界における日本市場の重要性が大きく、技術面でも互角かリードしていた時代では、あまりこのような悩みはありませんでした。
私がまだ学生だった頃は、日本製のゲームが海外でよく売れていましたし、逆に海外製のゲームは一部を除いて国内では全然売れず、名実共に日本が世界市場をリードしている状態だったと思います。
しかし、2000年初等辺りからだんだんと事情が変わってきて、今では国内市場は大幅に縮小し、技術面や仕事に対する取り組み方の洗練度でも大きく差を付けられています。
こういった事態に陥っているという事を、日々の仕事やCEDECなどのイベント、書籍やWeb上のレポートなどで見る度に、「どうにかせねば・・・」とあれこれ考えるのですが、前述の通り、個人的な取り組みでは大きな変化を起こす事は困難です。
先日のTGS(東京ゲームショー)においても、海外メーカーの作品が多数展示されてありましたが、それらの多くはクオリティー面で国内メーカーの物を大きく上回っており、軽く絶望感を味わったところです。
こうした状況について、社内向けのレポートや同僚との会話を通じて伝えようとはしているのですが、なかなか上手くいかず、悩みは深まる一方です。
やたらと仕事が集中するが、評価されない
ゲーム業界で働くと言う事は、当然ですがゲームを作るという仕事に携わることですが、
時々、純粋なゲーム制作以外の仕事を任される事があります。
例えば、イベント視察、各種出張(海外含む)、取材、新入社員(研修生やインターン生含む)の指導などがそれです。
それぞれ相応の専門スキルが要求される仕事です。
例えば海外主張であれば語学力、取材であれば機材を取り扱う能力、新人の指導であれば指導力といった感じです。
なので、それらの仕事を任されるという事は「必要とされるスキルを持っていると」評価されたという訳です。
いずれも重要な業務ですから、誇りを持って取り組みたいところです。
しかし、やたらと色々な仕事が舞い込む割には、給与面で前々評価に反映されない事が有る様です。
例えば私の場合、純粋なゲーム制作以外の仕事としてよく任されるのが以下の様な仕事です。
■ 取材
■ 新人指導(新入社員、海外からの研修生、インターンの学生など。)
■ 出張(海外含む。現地支社で現地スタッフへの技術指導など。)
■ イベント視察(CEDECなど。)
■ 学校回り(大学、専門学校などで出張セミナーを行うなど。)
最近は新人指導や学校回りが増えてきました。
普段開発室に籠もりがちなゲーム開発職にとって、外へ出て色々な人とふれあえるこれらの業務は非常に面白いものです。
しかし、これらの業務に関する評価システムが確立されておらず、苦労する割には給与に全く反映されません。
もちろん、例えば出張に行ったからと言って即給与アップしろと言っている訳ではありません。
出張に行った結果何かを学んだりして、それを業務に活かして成果を上げる、その時点で評価してくれれば良いのです。
しかし、現時点では単に「あいつにやらせておけば良いだろう」という感じで、仕事が集中するけど評価はされないという、まさに無報酬の便利屋状態。
正直なところ、これらの業務はあまりやりたがる人がいません。 むしろ敬遠される傾向にあります。
業務はおろか社会人生活にも全く慣れていない新人の指導は非常に苦労しますし、反日感情や環境問題が取りざたされる中国などへの出張は皆が嫌がります。
その皆が嫌がる仕事を一度でもこなしてしまうと、次から次へと関連業務が舞い込んできます。
仕事がたくさん来ること自体は構いませんし、むしろ貴重な経験ができて嬉しいです。
でも、それが給与に反映されないのは納得がいかないのです。
他の同僚や同業他社で働く知り合いに聞くと、似たようなケースで悩んでいる人が結構居ます。
自分の能力を活かして仕事をどんどんこなしているはずが、無評価の雑用係になっている状態・・・
これでは浮かばれません。
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