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ゲーム業界に存在する様々な企業を分析

ゲーム業界を目指す場合、既に目標とする企業が決まっていればそこを目指せば良いです。
しかし、業界と職種は決まっていても、具体的な企業は決まっていないという人も多いでしょう。

そんな時に参考になるように、ゲーム業界にはどんな企業が有るのかを私なりに分類してみました。

*あくまで参考程度であり、その正確性などは保証しません。


  • 私個人が収集した情報を公開しており、内容の正確性は保証しません。
  • 無断転載・改変(リライト)等は厳禁。 判明した場合は対処します。


ゲーム業界イメージ

ゲーム関連企業を大手と中小に分類してみる

ゲーム業界の企業を分類するにあたり、一番分かりやすいのが企業の規模による分類でしょう。

社員の数や下請けかどうかなど、色々分類の方法はありますが、結局の所、大手企業と中小企業で分類すると、そのほかの要素も自然とそれに従って分類できる場合が多いです。

明確な分け方はありませんので、経験を元に、私が勝手に分類してみました。

    ゲーム業界大手企業の特徴
  • 従業員数500人以上。
  • 国内外の主要都市に支社・営業所・関連企業がある。
  • 5以上の開発チーム、部門、部署がある。
  • 年間に10タイトル以上発売する。
  • 様々なジャンルのゲームを発売する。
  • アミューズメント施設などを運営している。
  • 労働組合がある。
  • 人事部や法務部がある。
  • 社内に食堂や売店がある。
  • 外国人のスタッフが居る場合がある。
  • 自社でモーションキャプチャースタジオなどを所有している。
  • 主要3DCGツールのスタッフが常駐している。
  • 家庭用や業務用など、多彩なハードウェアに参入している。
  • 自社で何らかのハードウェアを開発・発売している。
  • 自社でライブラリを開発している。
  • 新ハードのライブラリや機材が優先的に供給される。
  • デザインやプログラム以外に、サウンドやモバイル、機械(筐体)など、多種多様な部署がある。
  • 新卒採用は事務職含めて毎年30人以上。
  • 保養所などの福利厚生が比較的充実している。
  • ゲーム業界に興味が無い人にも知名度がある。
  • 社内の風通しは極めて悪い。
  • 面接の回数は多い。
  • 新卒採用される学生の内訳は、ほとんどが大手大学卒で、短大や専門学校・無認可校は少数である。
  • 作業は細かく分業化されている場合が多い。
  • 様々なジャンルのゲームや事業に参入しているため、その気があればチャンスも多い。
  • 各種イベントの視察(海外含む)のチャンスもそれなりに多い。
  • 部署同士の交流は少なく、部署独自の技術やライブラリーが有る場合もある。
  • 組織の小回りがきかず、動きが鈍い。
  • 社長などに出会う事は極めて希。
  • 一つや二つのゲームで失敗しても簡単には傾かない。
  • ゲームが売れても、他の事業が足を引っ張って総合的な業績が悪化する場合がある。 
  • 特定のタイトルにおいて、発売のみを担当していて、実際の開発はしていない場合がある。

等々、一般に大手企業と呼ばれるゲーム会社は、上記のような特徴を持っている事が多いです。


では次に小規模企業の特徴を挙げてみましょう。

    ゲーム業界小規模企業の特徴
  • 従業員数は数人~数十人程度。
  • 支社や関連企業はまず無い。
  • 開発チームは1~3程。
  • 年間発売本数は5タイトル以下。
  • 労働組合は無い。
  • 人事部や法務部も無い。
  • 面接の回数は1回の場合が多い。
  • 株式会社ではなく、有限会社の場合もある。
  • 新卒採用は事務職含めて毎年数人程度。 新規採用が無い事もある。
  • 保養所などの福利厚生は全く期待できない。
  • ゲーム業界に興味がある人でも知らない場合が多い。
  • 特定のジャンルに絞って開発している場合が多い。
  • デザイン業務のみ等、職種も特化している場合が有る。
  • 下請け業務が多く、自社タイトルを開発する事は希。
  • 下請けの場合、ゲームがヒットしても報奨金は無いし名前が世に出ることも無い。
  • 部署が少ないので、社員同士の交流は多め。
  • 社長がすぐ隣に居たりする。
  • 企業体力に全く余裕が無く、1本の失敗で会社が傾く事もある。
  • 社長などが好き勝手にやっている「独裁国家」の場合がある。
  • ゲーム業界の中でも特に労働環境が過酷な場合が多い。
  • 実は大手メーカーから発売されている有名ゲームの開発を担当している場合がある。

ゲーム業界の小規模企業の特徴は大体こんな感じでしょうか。
中規模の企業の特徴は、大企業と小企業との中間ぐらいを想定するとよいでしょう。


こうしてみると、なんだか大企業の方が良さそうな気がするかもしれませんが、ハッキリ言って一長一短で、その企業次第で全然違ってくるのでなんとも言えませんね。


その辺りに関しては、以下で詳しくご説明しましょう。



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大手企業と中小企業、どちらも一長一短だが、余裕が有るのは大手

ゲーム関連企業は大小様々、非常にたくさんあります。
新卒・バイト・派遣など、実際に雇用契約を結ぶ場合、大手・中小どちらが良いのでしょうか?


結論から言いますと、全て企業次第・本人の価値観次第です。 大企業だから良い、中小企業だから悪いというような明確な違いはありません。

しかし、ほとんどの企業に共通するポイントというものは存在します。
上記「ゲーム関連企業の分類の仕方」で書いた内容がそれに該当しますが、いくつかピックアップして詳しく説明しましょう。

自分の好きなようにゲームを造らせてくれるのはどっち?

以前読んだゲーム業界就職誌にて、業界を希望する学生への意識調査の結果で「小さな企業の方が自分のやりたいようにやらせてくれる」というような学生の意見を読んだことがあります。


結論から言うと、そのような企業は聞いたことがありません。 というかまず存在しないでしょう。
企業体力が貧弱で、一本のタイトルの売り上げ次第で傾く事があるような企業が、なんの実績も実力も無い新卒学生にやりたいように任せてくれるはずがありません。

むしろ企業体力や開発ラインに余裕がある大手企業の方が可能性はありますが、それでもあり得ない話です。
冷静に考えれば、それがいかに無茶な話かはすぐにわかるはずです。

仮にそれが実現する場合があったとしたら、あなたがその企業のオーナーの息子だったとか、そういう場合くらいではないでしょうか。

労働環境にゆとりが有るのはどっち?

これも結論から言いますと、大手・中小に限らず、ゲーム業界である時点でゆとりのある生活とは無縁です。
悲しい現実ですが、日本のゲーム業界はほぼ全てが劣悪な環境です。 なので、

  • 定時で退社してアフターファイブを堪能したい。
  • 彼女を見つけて結婚して、子育てなど充実した夫婦生活を送りたい。
  • とにかく健康第一! 心身ともに充実した仕事を送りたい。
  • 平日の日中は仕事、夜や週末は趣味に没頭したい。
  • 夏休みは旅行、冬休みは実家に帰省するのがポリシー。

こういった考えを持っているならば、そもそもゲーム業界に来てはいけません。
身も蓋もないネガティブな意見に聞こえるかもしれませんし、「俺がゲーム業界を変える!」とか思っているかもしれません。
しかし、これがゲーム業界の現実ですし、一人でどうにか変えられるようなものでもありません。


「結婚」に関してですが、ゲーム業界は女性比率がかなり低く、職場結婚の可能性は絶望的です。
また、残業続きで休日出勤が多い劣悪な労働環境故に外で出会いを求める時間もありません。
なので結婚に重点を置いている人は来ない方がよいかもしれません。


なんだか悲惨な状況ばかりですが、こういった状況下においてもゆとりがあるのはどちらかと言えば、それは大手企業といえるでしょう。

全ての企業が該当する訳ではありませんが、私の経験上、福利厚生や健康診断、健康相談所の手配など、多くの面において大手企業の方が充実していました。

また、開発ラインや人員数が多い分、佳境の時には助っ人として増員することも可能ですが、小規模な職場だと一人あたりの作業量が膨大になっても増員のしようがありません。

給与面で余裕が有るのはどっち?

これも企業次第ですね。
人気シリーズをコンスタントに発売しているような小規模な企業の場合、売り上げに応じた報奨金のもらえる割合が多いです。

しかし、これが自社タイトルではなく下請け業務の場合、報奨金はもらえない場合がほとんどですし、自分の名前が世に出る可能性も低くなります。
また、中小企業は家賃手当や交通費、社員寮などが無い場合も多く、直接給与とは関係ない部分で損をするケースがあります。


一方で大手企業はと言うと、開発ラインが多数有るため、自分が配属されたプロジェクトが「売れないゲーム」だと、いくら頑張っても報奨金や昇級などが望めない場合が多く、下手をすると何年も「売れないゲーム」のチームに配属される可能性があります。

もちろん、このご時世に「売れないゲーム」を作り続ける余裕があるメーカーはあまり無いと思われますが、赤字ほどではないが、大きな売り上げも期待できない,細々と続いているシリーズというものも存在します。
そういったチームに配属されると、色々大変かも知れませんね。

また、スタッフ数が多いため、仮に報奨金が出ても、一人あたりの手取りは少なくなる場合があります。(出るだけ全然マシですが。)

逆に大手企業は社員寮や交通費などの手当が充実しており、また、通信教育や各種セミナーの費用を負担してくれたり、保養所などを完備しているケースもあります。


このように、どちらが給与面で有利かというと、一概には判断できない状況です。
手取りがいくらとかいう表面的な情報だけでなく、上で述べたような内容も加味して判断してください。

作業内容の違いは?

最初の方にも書きましたが、大手企業と中小企業の大きな違いの一つは「作業が分業化されているかどうか」だと思います。

大手企業の場合、例えばデザイナーを例に取ると、「キャラクター」「背景」「モーション」「エフェクト」「動画(ムービー)」「インターフェース」などに担当が分かれており、場合によっては「キャラクター」が「人間系」や「モンスター系」などに分かれる事もあります。

私の経験上、複数のスキルを持っている人も多いですが、基本的に担当分野の作業がメインで、人手が足りない場合に他の作業を手伝ったりする事もあります。
プロジェクトチーム用の社内Webの作成・管理や、モバイルチームやパブチームの作業を手伝った事もあります。


逆に中小企業の場合、各分野毎に担当者を立てる程余裕はなく、多くの場合、一人で複数の作業を担当します。
知っている例だと、キャラの原案、3Dモデル、モーションの全てを担当したり、インターフェース、パブ素材、公式Webなど、2DやWeb関連を全て担当したりする場合もあります。


どちらのスタイルが良いのかと言うのは人それぞれだと思うので一概には判断できません。
徹底的に担当分野のスペシャリストを目指すというのも面白いですし、色々担当した方が「自分で造った」という実感を得やすいかもしれません。

ただ、特化するにしても幅広くやるにしても、中途半端なスキルや知識では生き残っていくのは困難だと思います。
「こいつに抜けられると困る」「こいつに任せれば大丈夫」くらいに信頼されるようになるべきでしょう。


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会社によって社風は全然違い、時には部署やチーム単位で異る

さて、ゲームメーカーを規模や労働環境などで簡単に分類してみましたが、これ以外にも重要な要素は色々あります。
特に大きな物として「社風」などがあげられるでしょう。


社風と一口に言っても、開発するタイトルのジャンルやタッチから、職場内の雰囲気まで様々です。
会社が変われば社風も当然異なりますが、場合によっては部署やチーム単位で異なる事もあります。


これは私の経験なのですが・・・・会社や部署によっては、とても社会人の集まる場所とは思えないほど規律が乱れている場合があります。
「遊びを造る」という仕事柄、ただでさえ仕事と娯楽の境界が曖昧なのに、規律が乱れてしまうと、もはや仕事をするために会社に来ているのか、遊ぶためにサークルの部室に来ているのかが分からなくなってきます。

和やかな雰囲気と規律の乱れは結構紙一重な気もします。 仮にこのような場所に配属されたとしても「仕事をする場所」という事を忘れずに、周りに流されないようにしてください。


その一方で、あっという間に胃潰瘍になってしまうくらいピリピリしており、社員同士のコミュニケーションもあまりないような場所もあります。
まるで外資系企業・・・って外資系企業で働いた事はありませんが、とにかく色々な意味で精神的負担が大きい場所もあります。


どちらが良いとも悪いとも言えませんし、そもそも社風というか職場の規律や雰囲気で就職先を選ぶのは現実的ではありません。
とりあえず、企業や職場によって雰囲気は大きく変わる場合があるという事を認識しておいてください。


自分の実力や目的と照らし合わせて企業を選びましょう

ゲーム関連企業は大小様々、非常にたくさんあります。
実際にゲーム業界に就職しようとした場合、大手・中堅・小規模のどの企業に就職すればよいのでしょうか?


まず最初に大きなポイントとなるのは、「企業選択の余地があるかどうか」が重要です。
つまり、

    企業選択のポイント1:「選択の余地の有無」
  • 新卒なので、どこでもいいからとにかく経験を積みたい。
  • 経済的な理由で、どこでもいいからとにかく収入を得たい。
  • 就職活動で苦戦し、数社(数十社)不合格になり、もはやどこでもよい。 

上記のような場合ですと、就業先を選り好みしている余裕などは無いはずです。

なので、企業の大小・有名無名などはもちろん、場合によっては給料の高い安いなども度外視して、とにかく就職する事を最大の目標にすればよいでしょう。
そうして経験なり当面の生計なりを確保してタイミングを見てステップアップすればよいわけです。


では、数社から内定をもらうなど、ある程度選択の余地が有る場合はどうでしょうか?
その場合は「○○社で働きたい」などの明確な目標があるかどうかで決まります。 例えば、

    企業選択のポイント2:「明確な目標の有無」
  • 目標とする企業が決まっている。
  • 携わってみたいタイトルが決まっている。
  • 造ってみたいジャンルが決まっている。 

上記のような場合であれば、その目標に該当する企業を目指して頑張ってください。
働きたい企業が決まっていれば、勉強や就職活動にもより一層力が入ることでしょう。

頑張った甲斐があったと喜ぶことも有る反面、外部からでは分からなかったような事実に直面して大いに失望する事もあるでしょう。 それもまた勉強と思い、今後の糧としてください。


携わってみたいタイトルやジャンルが決まっている場合ですが、例えば「学生時代に熱中した○○の続編を自分の手で造ってみたい」という様な場合です。
動機としては大変立派な物だと思いますし、自分が現在の企業に就職した理由の一つでもあります。

しかし、ここでいくつか注意点があります。 それは何かと言いますと、

    タイトルやジャンルを目標に企業を選ぶ場合の注意点
  • 希望するタイトルやジャンルのプロジェクトに参加できる保証はどこにもない。
  • 制作者側になると、もはやユーザーの視点でゲームを遊ぶことができなくなる。

このような注意点があります。

あこがれのゲームを造っているゲーム企業に就職しても、希望する部署やプロジェクトに配属される保証などはどこにもありません。
むしろ可能性は限りなく低いと思った方がよいでしょう。 大手であればあるほどその傾向は強まります。

大いに期待して入社したのに、希望するプロジェクトに配属されなかった場合の反動は要注意です。 過度の期待はしない方がよいかもしれません。
逆に、少数精鋭で1本のプロジェクトに全力投球しているような小さな企業であれば、希望するプロジェクトに配属される可能性は高くなります。


ジャンルに関してですが、ゲーム業界の企業の中には、特定のジャンルに力を入れている企業もあれば、逆に特定のジャンルは絶対造らない企業もあります。
なので、希望するジャンルを造っていない企業に就職するのは絶対にやめましょう。
個人、それも入社したての人間の要望やわがままでどうにかなるような問題ではありません。


次なる注意点ですが、一度ゲーム制作に携わってしまうと、ゲームを一般ユーザーの視点で楽しむことが難しくなってしまう場合があります。>

1ユーザーだった時は純粋にゲームの中身を楽しんでいたのに、気がついたら「ここはどういう技術を使っているのだろうか」とか「スケジュール厳しそうだな」など、業界関係者の視点でゲームを見てしまうのです。
これはこれで楽しくもあるのですが、純粋に楽しめなくなるのは結構むなしくもあります。

私個人の経験ですと、特に自分が携わったタイトルは家庭用・業務用問わずに遊んでみようという気が起きません。
念願のお気に入りのシリーズ最新作の制作に携われてハッピーなはずが、気がついたらそのゲームを楽しむことができない体になってしまっていたのです。

もちろん、これには個人差も大いにあるとは思いますので、特に気にしないのであれば問題ありません。
あくまで私個人の感想ですが、本当に好きなゲームタイトルの制作には携わらないという選択肢も有りです。


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