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高千穂鉄道イメージ

高千穂鉄道(TR)「綱の瀬(つなのせ)橋梁」とは?

高千穂鉄道(TR)「綱の瀬橋梁」はTR槇峰駅の下流にある橋梁です。

五ヶ瀬川沿いの山間部を走る高千穂鉄道には数多くの橋梁が有り、それぞれ異なるデザインで作られている事で知られていますが、中でもこの綱の瀬橋梁は非常に巨大で美しい作りをしています。

綱の瀬橋梁は「宮崎の橋101選」及び「選奨土木遺産」に選定されており、日本初の鉄道用鉄筋コンクリート開腹アーチ橋という観点からも、土木遺産として貴重な存在との事です。

高千穂鉄道自体は廃線になってしまい、各地の橋梁も撤去が進んでいますが、この綱の瀬橋梁は今後も保全される事でしょう。

橋梁は県道237号線と併走しており、橋梁の近くには国道218号線へ接続する分岐点、及び比叡山や大崩山(宇土内谷登山口)へ至る県道214号線への分岐があります。


「綱の瀬橋梁」概要

  • 【所在地】 宮崎県西臼杵郡日之影町大字七折
  • 【完 成】 1937年(昭和12年)
  • 【大きさ】 417m
  • 【構 造】 鉄筋コンクリート
  • 【周 辺】 槙峰駅、梁崎発電所、国道218号線、県道237号線、五ヶ瀬川、槇峰大橋、民家、比叡山、槙峰鉱山跡、他
  • 【車でのアクセス】 可能 
  • 【徒歩でのアクセス】 可能
  • あくまで私個人が趣味で収集したデータを公開している場です。
  • 情報は日々変化しており、内容の正確性の保証はしません。
  • 無断転載・改変盗用等は厳禁。 判明した場合は対処します。

綱の瀬橋梁の周辺の様子

線路が有りません。 寂しげなホーム。

*画像クリックで拡大。(撮影:2012年8月)

ここは槇峰駅から数キロほど下流の地点です。

一応線路自体は残っているはずですが、完全に草木に埋もれていて全く見えませんね。
所々に建っている電柱が、かつてここが線路だった事を物語っております。


線路が有りません。 寂しげなホーム。

*画像クリックで拡大。(撮影:2012年8月)

綱の瀬橋梁は県道237号線と併走しているため、橋梁の全体を見ようと思ったら意外と苦労します。
これは1km程下流から撮影した物ですが、ここからでもその巨大さが窺えます。


線路が有りません。 寂しげなホーム。

*画像クリックで拡大。(撮影:2012年8月)

付近には旭化成の「梁崎発電所」が有り、さらに上には国道218号線の「槇峰大橋」が有ります。

この槙峰大橋を渡った先にある分岐を左折し、暫く下ると槙峰駅の直ぐ近くに出ます。
延岡市街地からは218号線を使った方が早いので、この分岐を覚えておくと便利です。


線路が有りません。 寂しげなホーム。
線路が有りません。 寂しげなホーム。
線路が有りません。 寂しげなホーム。
線路が有りません。 寂しげなホーム。
線路が有りません。 寂しげなホーム。

*画像クリックで拡大。(撮影:2012年8月)

この様に、綱の瀬橋梁と県道237号線は真横を併走しているため、車道や集落からは橋梁の様子がよく見えず、その大きさや構造を把握することは困難です。

ただ、車の真横を列車が走る様子は迫力満点で、高千穂鉄道を代表する名所でした。

橋の袂にある商店の前で合流しているのは県道214号線で、槙峰鉱山跡や比叡山、大崩山の宇土内谷登山口方面へ至ります。


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土木遺産にも選定された「綱の瀬橋梁」の勇姿!

線路が有りません。 線路が有りません。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月)

身近にあるのに全体像を見るのに苦労する綱の瀬橋梁。
ベストな観賞スポットは槙峰駅の近くにあります。

綱の瀬橋梁の直ぐ近くに槇峰駅が有り、少し手前を左折すると、この「梁崎橋」があります。
この橋の途中から綱の瀬橋梁の全景がよく見えます。

  • この梁崎橋も1961年完成の大ベテランですね。

綱の瀬橋梁と国道246号線。 綱の瀬橋梁。
綱の瀬橋梁と国道246号線。 綱の瀬橋梁。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月、2018年5月)

梁崎橋の上から見た綱の瀬橋梁の様子です。 やはりここが一番のビュースポットですね。

手前が綱の瀬橋梁、左上に見えているのが「槇峰大橋(国道218号線)」です。
この新旧二つの橋の組み合わせが最大の見所と言えるかも知れません。

2013年の写真(上)と2018年の写真(下)を比べると、橋梁やその周囲に生えている植物が随分と生長した事がよく分かります。 このまま自然に還ってしまいそうですね。

綱の瀬橋梁は橋梁自体はもちろん、周囲の風景も大変素晴らしく、何度見ても飽きません。
技術面だけではなく、景観的にも後世に残し伝える価値が有ると思います。

この美しい景色の中を、もう車両が走ることが無いのが残念です。


綱の瀬橋梁の全景。 綱の瀬橋梁の全景。
綱の瀬橋梁の全景。 綱の瀬橋梁の全景。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月)

綱の瀬橋梁は高千穂線の中でも一二を争う美しい橋梁なのですが、それを堪能できる場所が梁崎橋周辺に限られるのが難点ですね。
出来れば真正面から見たいのですが、その付近には道路が無いのでなかなか厳しい所です。


切断された線路。 槙峰駅方面。

*画像クリックで拡大。(撮影:2018年5月)

綱の瀬橋梁を渡ると直ぐに踏切跡が有り、その先には旧槙峰駅が有ります。
線路は撤去されていますが駅舎は健在で、橋梁とセットで保存されるのかもしれません。

この踏切跡を渡ったら直ぐに梁崎橋が有り、そこからの眺めが最高です。


橋梁の上流側。 橋梁の下流側。
橋梁の上流側。 橋梁の上流側。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月・2018年5月)

橋梁の周辺にはキロポストなどの設備が残されています。
自然に埋もれつつ有る人工物・・・なんとそそられる存在でしょうか。


橋梁の下流側。 橋梁の下流側。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月)

ここは綱の瀬橋梁から数百メーターほど下流側に行った所です。
この付近はカーブがきつくて高さも有るため、脱線防止ガードが設置れていますね。


美しいカーブ地点。 美しいカーブ地点。
線路は健在。 怖すぎるはしご。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月)

鉄橋では無くバラストが撒かれたコンクリート橋なので、上から見ると通常の線路の様に見えますが、一応この付近も綱の瀬橋梁の上になります。

この付近は大きく弧を描いて曲がっているのですが、やはり線路はカーブ部分が映えますね。


機材も健在。 二重の線路。
撤去された設備。 二重の線路。
キロポスト。 さび付いた線路。

*画像クリックで拡大。(撮影:2013年5月)

廃線と共に整備もされなくなり、ただ朽ち果ててゆく設備の数々。
とても寂しい反面、風情もあって複雑な気分です。


覆道付近からの眺め。 覆道付近からの眺め。
覆道付近からの眺め。 覆道付近からの眺め。

*画像クリックで拡大。(撮影:2018年5月)

あまりにも道路と近い為、道路側からはよく見えない綱の瀬橋梁ですが、下流側に有る覆道付近まで来るとある程度離れるため、ようやく橋梁の様子が確認できます。

  • 覆道(ふくどう)とは、落石・雪崩防止目的のトンネル的な物の事。

キロポスト。 さび付いた線路。
草木に覆われた線路。 草木に覆われた線路。
線路のつなぎ目。 キロポスト。

*画像クリックで拡大。(撮影:2018年5月)

そろそろ草木が生い茂ってくる5月という事もありますが、かつて線路だった場所には草木が生い茂ってきて、ますますここが線路だったと言う事が分かりにくくなってきました。

草はともかく、大きな樹木まで生えてくるのが凄いですね。
風で飛んできた種から育ったのでしょうが、自然の営みとは興味深いものです。

  • 後世に伝える為、橋梁付近の草刈りをしたい所ですが、難しいですね。

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