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雷鳥荘の朝食はバイキング形式! エネルギーフルチャージで出撃!


昨日は電車での移動とアルペンルート観光で終わったので、今回の立山連峰縦走は本日がスタートである。
今日はそこそこ長い距離を歩くので、まずは朝食を食べてエネルギー補給だ!
雷鳥荘の朝食は山小屋としては珍しいバイキング形式で、実はこれが楽しみでこの宿を選んだと言っても過言では無い。
ガッツリ食べたい人にはバイキング形式ほ最高だね!
外に出ると各地へ向かう登山者で賑わっていた。
剱岳や大日岳方面へ向かう人も多いようだ。 みんな元気でね~
山小屋でバイキング形式の食事を出している所と言えば、雷鳥荘以外だと白馬岳頂上宿舎、岳沢小屋、後は八ヶ岳連峰の赤岳展望荘などが有る。
食べ放題・・・なんて甘美な響きなのだろう・・・
*コロナ蔓延に伴い、バイキング形式を取りやめている可能性が有るので要確認。


午前7時過ぎ、まだアルペンルートは動いていないので、室堂にはこのエリアに宿泊した人しか居ない。
日中は賑やかな室堂も今はまだ静寂さに包まれていて、それが何か神秘的な雰囲気を感じさせますな。
振り返ると雷鳥荘と大日連山の姿が。
雷鳥荘・・・食事も温泉も満足で良い宿だった。 また来ます!


暫く歩くと一ノ越方面と五色ヶ原方面との分岐点に到着。
今回は後者に進むわけだが、一ノ越経由でも五色ヶ原方面へ行くことは可能だ。
一ノ越から五色ヶ原方面へ進んだ場合は龍王岳付近で合流する。
コースタイムは10分程度しか変わらないので(一ノ越経由の方が長い)、好みによってコースを選んでも良いだろう。


はるか彼方には今回の主目的である薬師岳の姿が・・・ 青空と相まって非常に美しい!
早くあの頂に立ちたいな~と思って歩いていると、何やらヘリコプターの音が聞こえてきた。
日本アルプスでは荷揚げや捜索・救助のヘリが頻繁に飛んでおり、特に珍しい存在では無い。
見るとなにやらホバリングしているので、遭難事故でも有ったのかと思ったが、どうやら違うようだ。


カラーリング的に警察や消防のヘリでは無く民間のヘリのようだ。
となると荷揚げのヘリかと思うのだが、こんな所に山小屋は無いので、何かの工事だろうか?
近くに居た作業員の人に聞いたところ、なんと携帯電話の基地局を建設中とのこと。
室堂ターミナルから離れたこんな場所に基地局とな!?
ターミナル付近にはとっくに基地局は設置されているだろうから、そこから離れた地域をカバーする目的とかだろうか?
電波がカバーする地域が増えれば増えるほど、遭難時の通報・救助が捗るからね。


ヘリが去るまで離れたところで待機していたのだが、それでもダウンウォッシュ(ヘリコプターから吹き下ろされる風)が強烈で、思わずよろめくほどだった。
作業現場には小型とは言えショベルカーも有ったが、アレもヘリが運んできたのだろうか?
チヌークとかよりは遥かに小型のヘリだけど、輸送力はなかなか大きい様だ。
室堂山展望所から見る立山カルデラの絶景


雷鳥荘を出発してほぼ一時間で「室堂山(2668m)」の展望所に到着。
ここからは南~西方向の展望が開けており、特に南側は絶景その物である。
手前に有る巨大な崩壊地の様な物は「立山カルデラ」で、これがまた凄い迫力!
そう、ここ立山は立派な活火山なんですね。 ミクリガ池なども火口湖という訳ですな。
その奥には本日の目的地である五色ヶ原、さらに奥には薬師岳・黒部五郎岳・笠ヶ岳など、北アルプス屈指の名峰がズラリ!
あまりの美しさにしばし見入ってしまった。 最高の天気に恵まれた事に感謝!
この展望所までは室堂の中心部から一時間程度なので、是非ともトレッキングがてら来て欲しい。
ただし、一応登山道なので相応の服装・装備で来てね!


それにしても、この立山カルデラの迫力は凄い。 どれくらいの年月を掛けてこの姿になったのだろうか?
北アルプスらしい、非常に荒々しくも神々しい風景だ。
そのカルデラの向こうに広がる大地が「五色ヶ原(ごしきがはら)」で、そこには本日の宿である「五色ヶ原山荘」の姿が見える。
なんという神秘的な場所に建つ山小屋なのだろうか。
龍王岳・鬼岳・獅子岳 勇ましい名前の山が連なる稜線




展望所から少し戻ったところに龍王岳登山口が有り、30分程登ると「龍王岳(2872m)」に到着。
前述の一ノ越から来るルートとはここで合流する。
その一ノ越からは一直線に下る登山道が見えるのだが、これは黒部ダムに繋がるルートである。
アルペンルートを使わず、自分の足で室堂まで登るのも楽しそうだ。一度歩いてみたいね!
ふと上を見上げると、小さな手羽先を並べたような、なんとも不思議な形の雲が見えた。
何か呼び名が有るのだろうか? 雲に関しては入道雲とうろこ雲くらいしか分かりませぬ・・・


晴れる日を選んで来ているとは言え、本当に良い天気に恵まれたものだ。
無彩色の岩稜帯、青々とした樹林帯、そして抜けるような青空。
なんという美しい組み合わせだろうか。 縦走で疲れたオッサンもたちどころに元気になる程に美しい。
あまりの美しさに、今この場に居られる事に感謝してしまった。
誰に対して感謝したのかはよく分からないが、とにかく嬉しかったの!




龍王岳、名前に恥じない荒々しくも美しい山体だ。
これぞ北アルプスって感じの岩山だね。
この付近には龍王岳以外にも鬼岳や獅子岳など、何やら強そうな名前の山がたくさん有る。
どういった由来、伝承に基づいた名前なのか気になるところだ。


龍王岳の次は「鬼岳(2750m)」なのだが、地図を見る限りは頂上は通過せずに巻いて通る様だ。
看板に有る様に東側を通過すると言う事なのかな? 鬼退治は次の機会までお預けだ!
その看板には「登山者自動位置確認システム」なる装置が設置してあった。
上に書いてある「Compass」というのはGPS等を使用した登山用アプリの一種だが、それに関連する装置なのだろうか。


鬼岳付近を通過中に何組かの登山者とすれ違ったのだが、その中には台湾から来たというグループも居た。
日本アルプスでは台湾をはじめとした近隣アジア諸国や、欧米人も結構見かける。
海外旅行先で登山も満喫するとは・・・なんて羨ましい!
この台湾人のグループはとても陽気で気さくな人ばかりで、軽く挨拶を交わした後も、何度も振り返りながら「サヨナラ! バイバイ!」と声を掛け合ったのを覚えている。
この時の私はまだ知るよしも無かったのだが、この旅においてさらなる台湾人との出合いが私を待っていたのである・・・!


おお! なんと梯子場ではないか!
実はこの付近には梯子場や鎖場が点在しており、それらを大好物とする私のテンションもアゲアゲである。
比較的小さな梯子ではあるが、縦走における一つのアクセントとして楽しく通過させて貰った。




引き続き鬼岳付近を通過中だが、ふと左手の方(東)を見下ろすと黒部湖がチラリと見えた。
右岸に見える小さな入り江のような物は、おそらく針ノ木谷と黒部湖の出合いだと思われる。
となると、あの対岸(左岸)付近に平ノ小屋が有るのだろう。
縦走路の景色は相変わらず美しく、多少のアップダウンも苦にならないほどに楽しい。
実に素晴らしいコースだ。


おお! こんな所に木道が!
木道は歩きやすいのはもちろん、地形へのダメージも軽減するだろうから有ると嬉しい存在だ。
しかし、こんな所に木道を整備するのはさぞかし大変な作業だろう。
資材はヘリとかを使って搬入するのだろうか? 設置・維持作業に従事している方々に感謝!


北東の方を振り返ると、今まで歩いてきたルートに加え、立山三山や後立山連峰の姿が見える。
本当に美しい景色だ。 山って素晴らしいですね。


こちらは北西の様子。
五色ヶ原と天狗平や美女平を隔てる立山カルデラの様子がよく分かる。
あの穏やかな尾根に沿ってアルペンルートの道路が走っているわけですな。


「厳つい名前の山シリーズ」はまだまだ続く! 今度は「獅子岳(2741m)」が登場である。
名前は厳ついが、この付近には雷鳥が多数生息しているらしい。
龍に鬼に獅子、もしかしたら彼らは雷鳥の守り神のことかもしれないな。
この付近には貴重な(?)鎖場も有るので慎重に通過しよう。
私の様に鎖場に興奮する輩も居るが、こんな所で怪我などしないように注意だ!


獅子岳を過ぎると目的地の五色ヶ原もかなり近くなり、五色ヶ原山荘までは後二時間ほどといった所だ。
より間近で見る立山カルデラは実に美しい。




獅子岳から先はザラ峠に向かって400mも下る急勾配となっている。
この区間は登りと下りで30分もコースタイムが違う事からも、その勾配のきつさが分かるだろう。
ザレ場や梯子・鎖なども有り、本日のコースにおける核心部と言えるだろう。
スリップや落石を起こさないように慎重に通過だ!


おお! こんな所にも貴重な梯子場が!
疲れた体に1本の梯子。 オッサンの足取りは軽い。
ザラ峠と立山カルデラの絶景


獅子岳から一気に400m程下り、一路ザラ峠を目指す。
既に核心部は過ぎており、後は比較的穏やかな地形となるが、こういった時に油断して怪我することが多いらしい。
フフフ、熟達者(自称)のオッサンにはそのような隙は無い! 前進あるのみだ。




本日最大の名所である「ザラ峠(2342m)」に到着。
ザラ・・・なぜ片仮名なのだろうか? ザラとか言われてもイタリアの重巡くらいしか思いつかないな。
このザラ峠には様々な歴史・逸話が有る様だ。
まず一つ。かつては麓から立山カルデラを経由し、ザラ峠を越えて針ノ木峠に通じるルートが有ったらしい。
途中には温泉宿も有ったそうだが、現在では宿は廃業となり、カルデラにも立ち入り禁止となった事で、ルート自体も廃道となっている。
更に大昔の戦国時代には、武将・佐々成政がザラ峠を越えて行ったという伝承も有る。
こんな険しそうな場所を、それも厳冬期に、当時の装備で越えていったというのか・・・!?
うーむ、戦国武将恐るべし!
そんな歴史に思いを寄せながら、腹が減ったオッサンは昼食タイムを取るのであった。
腹が減っては戦はできぬと言うし、戦国武将もこの辺で飯を食ったのではないかな。




ザラ峠付近からは立山カルデラの絶壁を真横から見ることが出来る。
遠目に見ても絶景だったが、間近から見るとその圧倒的な迫力に見入ってしまう。
この大迫力、八ヶ岳連峰・硫黄岳の爆裂火口を彷彿とさせますな。
楽園のような五色ヶ原の美しさ


ザラ峠から30分程登り返すと、そこはもう五色ヶ原である。
地形は一転して穏やかになり、美しい景色と木道が出迎えてくれる。 五色ヶ原山荘まではもうすぐ!




木道に入ると程なくして道が分岐しており、五色ヶ原山荘や薬師岳方面は右へ、キャンプ指定地は左に分かれる。
キャンプ地の管理は五色ヶ原山荘が行っているので、テント泊の人は先にそちらで受付を済ませよう。
少しキャンプ地の方へ行ってみると、なにやら整地された場所を発見。
ただ、これはテント泊用に整地された物なのか、それとも植生保護の為の物なのかが分からなかった。
地図を見る限りキャンプ指定地はもう少し先の様に思えるので、小屋に確認した方が良いだろう。
なお、キャンプ地から先に進むと山荘の方からの道と合流し、さらに先へ進むと黒部湖左岸に有る平ノ小屋へ至るルートが有る。


それにしても五色ヶ原は穏やかで本当に美しい場所だ。
見渡す限りの草原の中を走る木道、良い組み合わせですな。
黒部湖を挟んだ東側には後立山連峰の針木岳や蓮華岳が見える。
これらが後立山連峰の最南端に位置する山になるらしい。




五色ヶ原には多数の池塘が点在しており、何やら小鳥や蝶などもたくさん飛んでいた。
風に靡く草花、ゆっくりと流れてゆく白い雲・・・
あまりの美しさに、都会の喧噪で疲れたオッサンの心は洗われてゆくのであった。
五色ヶ原のベストシーズンはやはり高山植物が最盛期を迎える初夏や、紅葉に染まる秋だろう。
立山連峰縦走の拠点「五色ヶ原山荘」




風景を堪能しつつ木道を歩くと、やがて本日のお宿「五色ヶ原山荘」に到着。
外で作業をしていたおじさんと会話をしたところ、どうやらここの支配人さんらしい。
少し会話しただけでも人の良さそうな方だと直ぐに分かった。
「気さくで人情深い富山のおっちゃん」といった感じの人だった。


何度も書いているが、本当に五色ヶ原はのどかで美しい場所だ。
近隣には鳶山や鷲岳といった山が有るのだが、いずれも穏やかな山容をしている。
小屋前のベンチでゴロゴロ寛いでいるだけでも楽しい場所である。




こちらは五色ヶ原山荘の館内の様子である。
建物は二階建てプラス屋根裏部屋(倉庫?)という構造になっており、ご覧のように結構広い。
一回が食堂や談話室、寝室は主に二階に有る様だ。




全ての部屋を見たわけは無いのだが、どうやら基本は畳敷きの部屋で構成されており、二段ベッドは無い模様。
ただ、人が少ない平日だったので、もしかしたら特別に個室を開放してくれたのかも知れない。

食事は少し早めの17時前に始まった。
今日は何だかんだで疲れたので、軽くごはん二杯は食べた気がする。 美味でした。
右端に映っているのはお弁当である。
明日はかなりの距離を歩くために早朝出発となるので、朝食用のお弁当と、さらに昼食用のお弁当を作って貰った。
嬉しい事におかずの内容を少し変えてくれたようだ。 その心遣いに感謝!
立山連峰大縦走・2日目を振り返って
先ほど縦走の途中で台湾人グループとすれ違ったと書いたが、実はここ五色ヶ原山荘でも別の台湾人との出合いが待っていたのである!
小屋で受付する際に、受付のお姉さんに「部屋に既に1人居ますので、仲良くしてくださいね。」と言われた。
で、支払いを済ませて部屋に向かう際に、再び「仲良くしてくださいね。」と言われた。
部屋に既に1人居ますので、仲良くしてくださいね。
大事なことだから二度言ったのだろうか?
よく分からないが、山小屋での一期一会の出合いは登山の醍醐味。 まかせとけ!
と、ばかりに部屋へ向かった。
部屋に入ると、言われたとおりに既に1人の男性が来ていた。
見た感じ、私よりも10~20歳ほど年上だろうか? 背が高くて登山経験豊富そうな人に見えた。
早速挨拶だ! 「こんにちは~ よろしくお願いします。」と声をかけたのだが、返事にビックリ。
○×△■♪ΩγσΔβλεζ!
・・・日本語じゃない。というか日本人じゃない!?
外見からてっきり日本人かと思ったのだが、どうやら彼は外国人の様だ。
言葉からして中華圏の人らしい。
中国出張の経験がありながら碌に中国語がしゃべれない私なので、すぐさま英語で聞いてみた。
彼が言うには、
- 台湾の台北辺りから来た。
- 日本には年に何回か来て、日本アルプスなど各地の山を歩いている。
- 今回は薬師岳方面へ向かう予定で、昨日は室堂に一泊した。
との事だ。
その経済力、その行動力・・・ う、羨ましい!
お恥ずかしいことに私は中国語があまり出来ないので、それ以降は主に英語でのやり取りと筆談でのコミュニケーションとなった。
まあ、英語もあまり褒められた物では無いのだが、それでもなんとかなった様だ。
私と彼、この2人の人間は生まれも育ちも年齢も、言語も文化も全く異なる。
しかし、「登山愛好家である」という大きな共通点を持っている。
また、個人的に台湾の事には興味を持っており、都市や文化など、台湾に関する知識は豊富だった。
なので、会話の話題には事欠かない。
日本ではどんな山を歩いた事が有るのか? 台湾の山や登山文化はどうなのか? 色々質問してみた。
特に台湾最高峰である「玉山(ぎょくさん・3952m)」に関する話しは興味深くて楽しいものだった。
台湾の最高峰である玉山は日本統治時代は「新高山(にいたかやま)」と呼ばれていた。
そう、ニイタカヤマノボレでお馴染みの新高山である。
彼と私はすっかり意気投合した。
同じ登山愛好家だし、奇しくも出発地(室堂)と目的地(薬師岳)も一緒である。
翌日以降、彼とはずっと行動を共にすることになる。
薬師岳に登頂し、薬師岳山荘に泊まり、そして下山して富山駅に行くまで一緒だった。
登山における出合いは、そのほとんどが一期一会の一瞬の事である。
しかし、こうして三日間も一緒に行動することになったのはこれが初めてだった。
こういった面白い事が有るのも登山の魅力と言えるだろう。





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