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【大崩山】多彩な滝が堪能できる通好みの「モチダ谷コース」

大崩山 大崩山

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穏やかなコース沿いの滝を満喫できる大崩山・モチダ谷コース

モチダ谷コースイメージ

大崩山に複数存在するルートの内、今回紹介する「モチダ谷コース」はマイナールートに属し、ハイシーズンでも登山者はが少ない静かなコースである。


しかし、相変わらず豊かな自然が美しく、なにより連続する大小の滝群が実に見事!
大崩山の魅力は岩稜地帯だけではなく、こういった滝や渓谷などにもあると言う事がよく分かるコースと言える。


マイナールートとは言え登山道はそこそこ明瞭で、極端な急勾配や難所も特にない。
大崩山の中では比較的歩きやすいコースと言えるだろう。

坊主尾根コースや湧塚尾根コースを走破し、大崩山をさらに満喫したいと考える人にオススメの名コースだ。


なお、コースを登り詰めると頂上近くの縦走路に合流する。
また、途中の分岐からは七日廻り岩の基部、または中瀬松谷コースへ行くことも可能で、色々なプランが組めるコースだ。


大崩山「モチダ谷コース」へのアクセスとコース概要

モチダ谷コースは三里河原コースの途中から分岐するルートなので、各登山口からは直接アクセスする事はできない。

一般的には祝子川登山口から三里河原コースに入り、途中の「モチダ谷出合分岐」から入る事になる。

和久塚・坊主尾根コースほどの目立つ看板は無いので、分岐を見落とさないように注意。

また、上湧塚~頂上を結ぶ縦走路、或いは中瀬松谷コースの途中からもアクセス可能だ。


コースタイムの目安(無雪期・日帰り装備を基準とする。)

■祝子川登山口 → 大崩山荘 : 30分

■大崩山荘 → 吐野 : 60分

■吐野 → モチダ谷出合 : 60分

■モチダ谷出合 → 横岩屋分岐 : 60分

■横岩屋分岐 → モチダ谷分岐 : 50分

■横岩屋分岐 → 七日廻り岩バイパス分岐 : 25分

*「七日廻り岩バイパス分岐」へは横岩屋分岐から左へ分岐する別ルート。


大崩山各コースの登山口へのアクセスは、下記ページで詳細を紹介しているので参考にしてください。

【大崩山】岩稜地帯と渓谷が待ち受ける名峰の各ルートやアクセスなどを徹底紹介。
宮崎県延岡市に有る名峰「大崩山」。九州を代表する名峰であり、険しい登山道を乗り越えた先に待ち受ける絶景の数々を是非一度は体験して欲しい。多彩なコースが織りなす絶景の数々は、来る者を虜にして止まない。


モチダ谷出合から三里河原を離れてモチダ谷コースへ

前述の様にモチダ谷コースには登山口から直接行くことは出来ないので、まずは三里河原コースを奥へと進む。


モチダ谷出合の沢(モチダ谷)を徒渉すると直ぐに分岐点が有り、そこを左折するとモチダ谷コースに入る。
一応徒渉直後に案内板が有るが、見落としやすいので注意しよう。


なお、登山口から既に2時間半~3時間程経過していると思われるので、ここからモチダ谷コースに進む際は、時間と体力、そして飲料水の残量に注意。
ここから頂上方面へ行くとかなりの長丁場になるので、状況次第では無理せず引き返そう。


モチダ谷コースは大崩山ではマイナールートで、シーズン中でも他の登山者と出会うことはあまりない。
静かな山歩きが楽しめる一方、万が一に備えて入念な準備をしておこう。


とはいえ、湧塚尾根や坊主尾根の様な極端な難所・急登は無く、登山道自体も歩きやすい。
自然を満喫しながら楽しく登ろう。


本コースも各所に目印のテープが付けられているが、やはり赤や黄色など種類が多い。
特定の色だけを意識せずに、注意深く探そう。


なだらかで何処でも歩けそうな場所も有るため、時折迷いそうになるが、基本的に沢の左岸側直ぐ近くにルートは有る。


大崩山のテープは様々な色が混在しているので、それを念頭に置いて探そう。


次々に登場するモチダ谷自慢の滝群

モチダ谷出合の分岐から15分程で早くも最初の滝が登場!
滝の表面はなだらかな一枚岩で、まるで巨大な滑り台の様だ。


モチダ谷コースには大小3つの滝が有り、最も大きいこの滝は落差が約30m有る。
滝の中央部に黒く見える部分は、苔などの植物が群生している部分だ。


最初の滝から約20分で第二の滝が登場! 先ほどとは打って変わって小さな滝だ。
傾斜も規模も小さく、プールの滑り台のような可愛い滝である。

次々と多彩な滝が出現するモチダ谷コースは、飽きること無く登れる楽しいコースと言える。


さらに10分程登ると第三の滝が登場!
今度の滝は最初の滝をやや小ぶりにしたような外観をしており、ほぼ直角に流れ落ちている。


大崩山の地中には巨大な花崗岩の塊が点在し、その上に土が滞積して森が広がっている。

その地面の一部が水で流され、こういった場所で露出しているのだろう。


これらの滝はいずれも滝壺近くまで行けるので、時間に余裕があれば是非見物していこう。


川底のナメやアケボノツツジなどにも見所が一杯

滝の様にも見えるこの地形は「ナメ(滑床)」と呼ばれる物で、岩盤で覆われた川底を意味する。

大崩山に点在するナメはそれぞれが独特の美しさを持っていて個性的だ。

三里河原コースやモチダ谷コースでは、それらのナメを心ゆくまで堪能しよう。


巨大な花崗岩と並ぶ大崩山の見所が「ナメ」である。


春の大崩山と言えば「アケボノツツジ」! 毎年ゴールデンウィーク頃は各所で咲き誇る様子が見られる。
ご覧のようにモチダ谷コースでも満開で、知る人ぞ知るマイナーコースでひっそりと咲き誇る花を見るのも楽しい。


下の写真は倒木に生えていたキノコで、どうやら「ツリガネタケ」の様だ。
まるで消波ブロックに付着したフジツボのようにも見える。


モチダ谷コースは極端な傾斜も無く歩きやすい場所だが、どこでも歩けそうに見えてコースが不明瞭な場所も存在する。

特に右側へ入り込む谷はコースではないので注意しよう。


あくまで登山道は沢沿いなので、コースを逸れて迷い込まないようにしよう。


横岩屋分岐から七日廻り岩の基部へ

次々に現れる三箇所の滝を過ぎてさらに進むと、程なくして左手に大きな岩が見えて来る。
この巨岩は「横岩屋」と呼ばれ、これを過ぎれば「横岩屋分岐」は近い。


横岩屋を過ぎるとすぐに「横岩屋分岐」に到着するが、困った事にこれといった目印がない。

うっかりしていると通り過ぎる可能性が有るので注意しよう。

そのまま稜線方面へ向かう場合には通り過ぎても問題無いが、「七日廻り岩」方面や「中瀬松谷コース」方面へ向かう場合はここで分岐する必要がある。

三番目の滝からは5分程度、横岩屋からは直ぐなので注意しよう。
穏やかで広々とした場所に付いたら、下手すると既に分岐を通り過ぎている可能性も有る。



横岩屋分岐はモチダ谷コースの3/5程の場所に位置し、ここで登山道は三方向に分岐する。


■そのまま直進すると「航空機遭難碑」を経由して頂上近くの縦走路に合流する。
■右に進むと「中瀬松谷コース」へ合流する。
■左に行けば「七日廻り岩」の基部を経由して上湧塚近くの縦走路に合流する。


つまり、中瀬松谷コース方面以外へ進めば、湧塚尾根コースから登ってくる縦走路へ合流する事になる。

七日廻り岩の方へはモチダ谷を徒渉するが、この付近の水量はかなり少なく問題無く通過出来るだろう。
テープを見落とさないように徒渉地点を見つけよう。

なお、中瀬松谷コースはマイナーな熟達者向けコースなので、迂闊に入り込まないように注意。

横岩屋分岐は目印らしき物が無いので要注意。
中瀬松谷コースは超マイナーコースであり、大崩山の最深部なので日帰りで行くのは無理である。


「横岩屋分岐」から七日廻り岩の基部を通り湧塚尾根コースへ

今回は「横岩屋分岐」から左折し、「七日廻り岩」の基部を経由して稜線コースへ向かってみよう。

大崩山には数多くの巨岩が点在しているが、この「七日廻り岩(なのかまわりいわ)」は特に巨大かつ特徴的な形状をしており、大崩山を代表するランドマークとなっている。


この圧倒的巨大さ、そして人の顔にも見える特徴的な形状!
モチダ谷コースから分岐するコースはこの基部を経由して湧塚尾根コースと合流している。


「七日廻り岩」の全景を見るためには湧塚尾根コースの「上湧塚」に登る必要がある。
大崩山の中でも特に素晴らしい景色の一つなので、是非一度は足を運んで欲しい。
読み方は「なのか」だったり「なぬか」だったり、諸説有る様だ。


横岩屋分岐から10分弱で「七日廻り岩」の基部に到着。

七日廻り岩は大崩山に点在する巨岩の中でも特に特徴的な物の一つで、その巨大さ故に「一周するのに7日かかる」という意味から名付けられたとの事。


「長さが三里(約12km)程も有りそうだ」という意味から名付けられた三里河原と同様に、大崩山の自然の雄大さを物語る好例と言える。


登山道から見て七日廻り岩は左側に位置し、基部をトラバースする様に通過。

上湧塚の上から見た時もその巨大さに愕したが、近くで見るとそれを再認識させられる。


登攀器具を使わないと登る事は不可能と思われ、過去に登頂を果たした人が居るのかは不明だ。


七日廻り岩の上部には土が滞積しているらしく、ちょっとした樹林帯になっている。
上湧塚の上から眺めると、七日廻り岩がまるで人の顔の様に見えるので、是非一度試してみて欲しい。


七日廻り岩の基部に沿ってある程度進むと、右手の方から尾根が合流してくる。
登山道は尾根沿いに有るので、右に曲がるようにして尾根伝いに進もう。
岩に沿って下って行くとルートを外れるので注意しよう。


モチダ谷コースには大きな難所は無いが、唯一注意すべきなのはこの岩場だ。
(厳密に言うとこの区間はモチダ谷コースのサブコースとも言える場所だが。)


中間部は傾斜がきついので、ロープをしっかりと掴んで慎重に進もう。

岩自体はグリップ力が良く効くので、雨天や凍結時でも無ければ問題無いだろう。



岩場を過ぎると再び緩やかな尾根道となり、5分程度で湧塚尾根コースの縦走路と合流する。
合流地点は上和久塚基部に有る広場の少し先で、右手に行けば直ぐに「リンドウの丘分岐点」に着く。


なお、縦走路から今回通ってきたルートへ進もうとした場合、分岐点が極めて不明瞭で、案内板らしき物は見当たらなかった。

モチダ谷コースの本コース(横岩屋分岐から直進)へ入るための分岐点も分かりにくく、コースの存在自体を知っていても分岐点が分からないかもしれない。


「モチダ谷コース」まとめ

この様にモチダ谷コースには基本的に難所らしい難所は存在しない。

地形も比較的穏やかであり、大自然を満喫しながらの静かな山歩きを楽しめるだろう。
個性的な滝群やナメなどの見所も多く、アケボノツツジなどの植物も豊富だ。


また、途中の分岐をどう進むかで様々なプランを練ることも可能で、一度では味わい尽くせない奥深さも持っている。

まさに大崩山屈指のま通好みのオススメコースと言えるだろう。


一方、湧塚尾根コースなどに比べると人が少なく、登山口からの距離も遠いので、安全な山行を楽しむためには事前の情報収集などを入念に行って欲しい。
万全の準備を整え、楽しいモチダ谷コース歩きを堪能しよう!

モチダ谷コースまとめ

■各登山口から直接入る事は出来ない。主に祝子川登山口から三里河原コースを経て入る。
■滅多に人が来ない場所なので、万が一の際の装備はしっかりと整えて臨もう。
■目玉の滝は三箇所。全てルート沿いに有る。
■途中で道が三つに分岐するが、分岐点は不明瞭なので注意。



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