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【聖岳・赤石岳・荒川岳】南ア南部縦走・第3日目

南アルプス 登山

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赤石岳をはじめとした複数の3000m峰を越えてゆく超ロングコース

南アルプス

南アルプス南部の大縦走も、本日から後半戦の三日目に突入!
以前、この山行は二日目と三日目が山場だと紹介したが、特に今日の三日目が厳しい。

というのも、本日は赤石岳に荒川三山という複数の三千メーター峰を越える上に、コースタイムにして実に11時間以上という超ロングコースなのである。
(コースタイムは「山と高原地図」を参考に算出。)

この日の為に体力作りに励んできたとは言え、初めて歩くコースで、しかも超ロングコースともなれば不安も有る。
また、メインディッシュの一つである悪沢岳に到着するのは14時頃が予想されるため、天候の悪化に見舞われないかも不安材料だった。

幸いにも、初日に遭遇した両足の靴擦れや痙攣は全く問題無い状態になっていた。
完治はしていないが、長時間の縦走に耐えられる状態になった事はとても助かった。
重ね重ねお礼申し上げます。ありがとう聖平のナイチンゲール様!!

さあ、個人的には過去最長の山行となる三日目に突入だ!


本日通過する予定の主な山

・赤石岳(3120m)

・小赤石岳(3081m)
・荒川前岳(3068m)
・荒川中岳(3084m)

・悪沢岳(3141m)

・丸山(3032m)

・千枚岳(2880m)


途中に有る二箇所の避難小屋は、シーズン中は管理人が常駐しており、物販や宿泊対応も行っている。
いずれも3000mの頂上付近に有るので展望も抜群だ。休息や宿泊などに活用しよう。


百間洞山の家を出発し、大沢岳からの縦走路と合流

前述の様に本日はコースタイムで11時間を越える超ロングコースだ。
少しでも時間を稼ぐため、朝食を食べずに午前4時頃に出発。

前日の聖平小屋に続き、二日連続で朝食抜き・・・
食事は山小屋最大の楽しみなだけに、仕方が無いとは言え実に寂しい!

厳密に言うと、朝食用の弁当を食べてから出発している。
山小屋では早立ちする人の為に、朝食用の弁当を前日夜に渡してくれる。
なお、山小屋での朝食は朝5時からというのが定番だ。

テント場の脇を通過し、五分程度で縦走路と合流。
振り返ると昨夜お世話になった百間洞山の家と、テント場に貼られた数組のテントが見えた。
ここから1時間程で最初の目標である「百間平(ひゃっけんだいら)」を目指す。


後ろを振り返ると、前日の行程の最後に登った大沢岳の姿が見える。
あれほど荒々しかった大沢岳も、こちら側から見ると凄く穏やかな山容なのが面白い。



百間洞山の家を出発して概ね1時間ほどで「百間平(ひゃっけんだいら)」に到着。
山間部に有りながら平に開けた場所を「~平」と呼ぶらしいが、ここは本当に平坦で穏やかな場所だ。



いや~、しかし本当に平坦な場所だなぁ。
人里離れた南アルプスの最深部に、この様な穏やかで平坦な場所が有るなんて!

ログハウスでも建てて長期滞在をしたくなる様な、本当に美しい場所だ。
まるで桃源郷に来たみたいだ。(行ったことないけど)



静かで美しい百間平。遠くに見える山並みもまた美しい。

太陽が昇りきっていない早朝ということもあり、朝日が作り出す光と影のコントラストが実に綺麗だ。
この場所、この時間だからこそ味わえる風景って奴だね!



おお! 朝一発目から日本アルプスのアイドルである雷鳥に遭遇!
よく見ると生まれて間もないであろうひな鳥の姿も!

百間平の美しさと雷鳥のかわいらしさ。
元気を注入されたオッサンの足取りは軽やかであった。


荒涼とした赤石岳へのガレ場の登り


百間平を暫く進むと、前方に赤石岳頂上へと続くガレ場の急登が見えてくる。
美しい緑の楽園から一転して、一面に広がる無彩色の世界は強烈なコントラストを醸し出しております。



急登もさることながら足下がガレていて登りにくい。序盤最大の難所と言えるだろう。
まるで月面のような(行ったこと無いけど)荒涼とした風景だが、これはこれで面白い。

この斜面、最終盤付近はザレた急勾配でなかなかの難所だった。
悪天候時は絶対通りたくないと思う。慎重に通過して欲しい。



ガレ&ザレの急斜面を登り切ると、一転して穏やかな地形になり、二重稜線の向こうには赤石岳避難小屋の姿も見える。
ここまで来れば当面難所は無いので、赤石岳の頂上を目指してのんびり行こう。


赤石岳頂上と赤石岳避難小屋


赤石岳の頂上直下に建つのが「赤石岳避難小屋」だ。

避難小屋の割には大きくて立派な造りをしているが、それもそのはず、この小屋は夏から秋にかけてのシーズン中は管理人が常駐し、物販や宿泊対応も行っている。 そう、一般の有人山小屋とほぼ一緒な訳だ。


シーズンオフは無人になるが、小屋の一部が冬期小屋として開放されている。
マナーを守って大事に使わせて貰おう。

このエリアには同様に管理人が常駐している避難小屋が複数存在する。
中岳避難小屋、高山裏避難小屋、小河内岳避難小屋などが有る。
営業期間や宿泊方法(予約)、水場やテント場の有無など、細かい条件が異なるので注意。


赤石岳避難小屋の小屋番さん(榎田善行さんと後藤智恵子さん)はとても気さくな人柄で有名である。
特に榎田さんは陽気&ひょうきんな人で、短い時間だったけど楽しい一時を過ごさせて貰いました。

今度はゆっくりと宿泊してみようかなと思っていたら、2022頃を最後に引退されたとの事。
コロナを境に日本アルプスと疎遠になっている間に、山を取り巻く環境は大きく変化してしまった。

「山は逃げない」という有名な言葉が有り、確かに一理ある。
しかし、小屋番さんは引退したら会えなくなるし、コロナなどを契機に名物料理の提供を止めてしまう小屋も有る。
また、崩落などの影響で廃道になる登山道も有ったりする。

山その物は変わらなくても、それを取り巻く環境は良くも悪くも日々変化している。
チャンスが有れば可能な限り早めに登っておくべきだと思う。



こちらの看板に書かれた「トンカツは4時まで」という文章。
これは百間洞山の家の夕食に関する物で、「夕食付きで宿泊したい人は16時までに受付を済ませてね」という意味だ。
それ以降にチェックインしても、準備が間に合わないので素泊まりになってしまうから急げ!

なお、前述の様に2025年現在、百間洞山の家は素泊まりのみの対応となっており、この看板も撤去されていると思われる。
トンカツが復活する日は来るのだろうか・・・?



赤石岳避難小屋から数分で「赤石岳(3120m)」に到着。
南アルプスを構成する赤石山脈の主峰だけあって標高も高く、展望もご覧のようにとても素晴らしい。

日本アルプス各地や八ヶ岳連峰、そして富士山もよく見えるし、本当に良い場所だ。
赤石岳避難小屋の立地の良さは国内の山小屋の中でも有数だろう。



これから進む荒川岳方面には気持ちの良さそうな縦走路が続いている。
そして足下を見ると・・・ おお! ここにも雷鳥の姿が!

赤石岳の頂上付近には子連れの雷鳥がたくさんいて、この辺に纏まった数が生息しているようだ。
避難小屋に宿泊してのんびりと風景&雷鳥観察というのも楽しそうだ。


赤石岳山頂~大聖寺平~荒川小屋・最高の展望を満喫できる縦走路


赤石岳の頂上を後にして少し進むと「椹島降下点」に到着。


南ア南部の登山拠点である椹島ロッジへ続くコースで、東尾根(大倉尾根)コースと呼ばれるらしい。
途中に有る赤石小屋まではコースタイムで二時間半といったところだ。


大倉尾根・・・丹沢を思い出す。久々に行ってみたくなった。



椹島降下点の直ぐ先には「小赤石岳(3081m)」が有る。
これをひっくるめて赤石岳と呼んでいるのだろうか? 地味な山ではあるが、標高は3081mも有る堂々たる高峰だ。

この付近の縦走路は傾斜も比較的穏やかで、見渡す限りの展望も素晴らしい。
振り返れば大沢岳や百間平があんなに遠くに・・・ 最高の縦走コースだね。



足下を見ると美しい高山植物の数々が!
縦走もまだ道半ばで疲れも溜まってくる頃だが、そんなオッサンを励ますかのように咲き誇る花々達。
いやぁ美しいですね!



目の前にはこれから通過する荒川三山が鎮座しているが、まずは一端鞍部に下ってから登り返すことになる。


その途中に有る樹林帯には荒川小屋が見える。
今日の昼食はあそこで名物カレーを食べる予定だ。 お腹が空いてきた・・・ 急げ!



小赤石岳から30分ほどで「大聖寺平(だいしょうじだいら)」に到着。
ここは標柱と大きなケルンが有る特徴的な場所で、目の前に聳える荒川三山も美しい。

ここは「小渋川コース」との分岐点になっているが、このコースは全体的に荒れている上に、小渋川にて大規模な徒渉を繰り返す高難易度のコースとのこと。
間違ってもうっかり立ち入る事の無いようにしよう。

また、このコースの途上に有る「広河原小屋」は、北岳付近に有る「広河原山荘」と名前が似ているので要注意だ!



大聖寺平から先は緩やかな尾根をトラバース気味に下っていく。
前後を三千メーター峰に囲まれた素晴らしい展望で、カレーに向かって足取りも軽い!

人が少ない平日を狙って来た事も有るが、この辺は人がまばらで本当に静かだった。
主要峰を結ぶメジャーコースでも静かな旅を楽しめる。これも南アルプスの魅力の一つかもしれない。
(アクセスが凄く悪いというあまり嬉しくない理由が大きい訳だが・・・)

もっと多くの人に来て欲しい反面、静かな山域であり続けて欲しくもある。
なんとも複雑な気分だ。


特製カレーが自慢の荒川小屋


北アルプスに比べると森林限界の高い南アルプスだが、荒川小屋の周囲も樹林帯になっており、しばし直射日光を遮ってくれる。
暫く歩くと眼下に荒川小屋の姿を確認! カレーはもうすぐだ!


「森林限界」とは気象などの関係で大型の樹木が自生できなくなる標高の境目を意味する。
亜高山帯と高山帯の境目付近に有り、日本アルプスでは大体2000mを越えた辺りに有る。



樹林帯を抜けると(というより樹林帯を切り開いて造った?)「荒川小屋」に到着。

この小屋も東海フォレスト系列で、送迎バスの対象になっている。

赤石岳・荒川三山の中間地点付近に位置するオアシスのような小屋で、展望も素晴らしい雰囲気の良い小屋だ。
南アルプス南部を縦走する際にお世話になる人も多いだろう。

ここから千枚小屋まではまだかなりの距離が有る為、時間に関して注意を促す看板が設置してあった。
「山と高原地図」のコースタイムでは、千枚小屋までは5時間以上も有り、10時頃までにここを通過しないと厳しいだろう。



さて、お待ちかねの荒川小屋名物のカレーを頂く!
注文すると室内と屋外どちらで食べるかを尋ねられたが、折角の好天なので外のベンチで食べる事に決定。

秘伝のスパイスで味付けしたというルーがとても美味しいく、ガーリックチップみたいな物も美味しさに一役買っているのだろう。
お冷やと味噌汁で水分&塩分を補給・・・体に染み渡るぅ!

あっと言う間に食べ終わってしまった。
本来であればおかわりしたい所だが、先は長いのでトイレ事情も考慮して我慢だ!

荒川小屋のカレーは元々夕食用に提供されていた物で、夕食ではなんとおかわり自由とのこと。
一度ここに宿泊するプランを組んで堪能してみたい。


荒川中岳への急登と天空のお花畑


荒川小屋を過ぎると徐々に傾斜がキツくなってくる。
途中に湧き水が有り、この時は結構な勢いで水が流れていたが、ここが水場なのだろうか?



この標柱を過ぎた辺りから一気に傾斜が厳しくなり、ほとんど直登するような感じで中岳に向かって登り始める。
かなりしんどい場所だが展望も素晴らしく、先ほど通過した赤石岳や荒川小屋があんなに遠くに・・・
今度は逆方向に縦走してみたいね!



暫く進むとフェンスで囲まれた区画が出現。
扉は施錠されていないので、登山者は各自開閉して通過する。

これは鹿による食害から高山植物を保護するための物で、八ヶ岳連峰や丹沢山地、九州山地などでも見られる物である。
ニホンオオカミや猟師といった天敵の絶滅・減少によって鹿が繁殖し、日本各地で食害が大きな問題となっている。



鹿の食害から守られたこの場所では様々な高山植物が咲き誇っており、まさに天空のお花畑といった感じだ。
このコースにおける最大の見所はこのお花畑かもしれない。

慌てて通過してしまうのは勿体ない程の美しさだ。
荒川小屋に一泊してゆっくり堪能するのも良いだろう。


荒川中岳・荒川前岳と荒川岳避難小屋


美しいお花畑を通過するとザレ場の急斜面となり、それをなんとか登り切ると稜線に到着。
ここは荒川前岳と中岳の丁度中間辺りに位置する。
どこから山が分かれているのかサッパリ分からないな・・・

右へ行けば中岳・悪沢岳・千枚岳方面。左へ行けば三伏峠・塩見岳方面だ。
今回のルートは右方向だが、逆方向へ五分も行けば前岳頂上なので、せっかくだから立ち寄っていこう。


「前岳(3068m)」には正午前に到着したが、既に稜線付近には多くの雲が湧いていた。

遥か遠くには塩見岳や白峰三山らしき物が見える。

前岳からさらに進めば三伏峠を経由して塩見岳、さらに進めば仙塩尾根から仙丈ヶ岳、北沢峠方面へ至る。
とんでもないロングコースだが、一度は歩き通してみたいものだ。



百間平や赤石岳山頂に続き、ここ荒川中岳付近でもたくさんの雷鳥と遭遇!
しかも可愛いひな鳥も居るではありませんか。

大変可愛らしいのは良いのだが、困った事に彼らは登山道の上をちょこちょこと歩いており、なかなか通してくれない。
鳥にとっても登山道の方が歩きやすいのだろうか?

無理に通ろうとすると彼らを怯えさせてしまうだろう。
そうなると親鳥とひな鳥が逃げる際にはぐれてしまう恐れがあり、大変よろしくない。

では私が登山道を外れて進めば良いのか?
それをやると植生を痛めたり滑落したりする恐れがある。 これも駄目だ!

では彼らが立ち去るまで待てば良いのだろうか?
いや、まだ先は長いし、あまり悠長なことはやってられないのも事実!

すっかり困ってしまったが、なんとか通り抜けることが出来た。
ゆっくり雷鳥観察が出来る様なプランで再訪したいところだ。



分岐点で荷物を回収し、少し進むと「中岳(3083m)」に到着。
この両者は非常に近く、短時間で二つの3000m峰をゲットだ!



中岳の頂上付近には「中岳避難小屋」が有る。
ここも東海フォレス系列の小屋で、赤石岳避難小屋などと同様にシーズン中は管理人が常駐している。

それにしても、これらの山小屋を1人で管理するのはさぞかし大変だろう。
接客対応や小屋の管理はもちろん、ヘリの荷揚げ・荷下ろし対応や遭難者の救助など、全てを1人でやるのは相当キツいと思う。

時々は下山して休息を取ったりしているのだろうか?


悪沢岳(荒川東岳)の前に立ち塞がる鞍部からの急登


中岳避難小屋の直ぐ先には、荒川三山の一角である「東岳」が見える。
一般的には「悪沢岳」と呼ばれており、東岳と呼んでいる人は少ないのではないかな。


前岳・中岳とはかなり離れており、一端鞍部へ下って大きく登り返さないといけない。
・・・のだが、その登りが見るからにヤバイ。 見てくれあの急登を・・・!
ぐぁ~、今からあそこを登り返すのか。 心が折れそうだ。



鞍部から悪沢岳の頂上までの正確な標高差は不明だが、地図を見た限りだと200m弱ほど有りそうだ。
途中には両手を使わないと通過出来ないような段差なども有り、全体的にガレていて結構怖かったのを覚えている。

上の写真は核心部を通過したあとに撮影した物で、この辺に来れば登山道はだいぶ穏やかになっている。
核心部の写真を一枚も撮影していない事に気が付いたが、余裕が無かったのだろうな。



苦労して登り返し、ようやく「悪沢岳(3141m)」に到着!
3141mという高さは南アルプスの南部では最も高く、なんでも東海道新幹線からでも見えるらしい。

前方には丸山が、後方には先ほど立ち寄った中岳避難小屋が見える。
自分はあんな遠くから来て、そしてこれからあんな遠くまで歩いて行く訳だが、日本アルプスのスケール感はやはり凄いなと思う。


前述の様に東岳という名前で呼ばれる事は少なく、一般的には悪沢岳の名称が普及していると思われる。
それにしても、名称に「悪」が付くのもなかなか珍しい。
「悪」には「荒々しく強い」という意味も有るらしいので、それが由来だろうか?

この時、頂上付近で巨大なウ○コを発見!
近くに居た人と「これは誰(何)のウ○コなのか?」というテーマでしばし議論したが、結局分からずじまいだった。

人間の物だったら大胆すぎるし(登山道というか山頂での犯行だし)、熊の物だったらそれはそれで恐ろしいし、とにかく色んな意味で恐ろしかった。



悪沢岳の頂上付近はご覧のように岩稜地帯となっている。

北アルプスに比べると穏やかな地形が多い南アルプスだが、この辺は北アルプスの穂高連峰を彷彿とさせる地形だ。
前穂や奥穂、或いは大天井岳のトラバースルートとか、あの辺を思い出すね。


悪沢岳から丸山へ向けてのルートは暫く岩稜帯が続く。
北アルプスの中岳付近の地形に似ているかも知れない。
岩を飛び越えて進む様な場所も有るので、浮石に注意して慎重に進もう。


丸山~千枚岳・最後まで気が抜けない縦走の最終盤


悪沢岳から先へ進むと「丸山」があるのだが、名前の如く丸く穏やかな形状をしている。

すぐ隣にある悪沢岳の岩稜地帯とは真逆の地形だが、隣接しながらこれほどまでに様相が異なる理由は何なんだろう?
この辺の事情を調べてみるのも面白そうだ。



悪沢岳から30分程度で「丸山(3032m)」に到着。

こちらも3000mを越える堂々たる高峰だが、地形的には荒川岳の一部という位置づけらしい。
こういった「山の中に山が有る」みたいな地形って、どういう理由でそうしているのだろう?



穏やかな地形の丸山に癒やされたものの、ここから千枚小屋まではまだまだ遠い。
しかも再び地形が険しくなり、ご覧のように痩せた尾根沿いを歩く場所も有る。

険しい地形と穏やかな地形がめまぐるしく変わったり、尾根の片側だけが険しかったりする理由も知りたいな。



今回のルートで唯一(多分)の梯子場が出現!
梯子大好き人間である私のテンションも、ここに来て最高潮となった。


実はこの場所、今回のコースを下調べした際に最も気になっていた場所だった。
というのも、大きな段差を持つ断崖絶壁の様な地形にも関わらず、梯子やロープが設置されている様子が無かった為で、どうやって越えていこうかとかなり心配していたのである。

で、実際に現地に来てみると、最近設置されたのか、立派な梯子が備え付けられていて一安心。
さすがにここを梯子無しで通過するのは無理が有るので助かった!

一部の写真は表示の都合で横向きになっているが、実際は違うので安心して欲しい。


それにしても、下調べした際には梯子が設置されていない頃の写真がたくさん出てきたが、当時はここを梯子無しで通過する事を余儀なくされていたと思うと恐ろしい。

地形の雰囲気的には、なんとなく北アルプス・東鎌尾根の「窓」の部分に似ている気がする。
あちらの方がより険しい地形だが、こちらも側面が切れ落ちていて滑落したら非常に危険だ。
祝祭日などには渋滞が発生しそうな場所だが、慌てずに慎重に通過しよう。



梯子場を通過して暫く進むと「千枚岳(2880m)」に到着!

本日、というより今回の旅における最後のピークがこの千枚岳である。
長かった旅も終わりが近づいた訳で、なんだか感慨深いね。

振り返ると先ほど通過した丸山と悪沢岳の姿が見える。
ここから見ると、それぞれの地形の違いがよく分かって興味深い。


千枚岳から千枚小屋へ


今夜の宿である千枚小屋までは、ここから大体40分程となっている。
途中には二軒小屋ロッヂ方面へ向かうコースが分岐しているが、結構長いコースのようだ。

二軒小屋ロッヂも東海フォレスト系列の施設で、椹島ロッヂとの間を結ぶ送迎バスに乗車する場合、二軒小屋ロッヂに「一泊二食付き」で宿泊する必要が有る。
素泊まりやテント泊は対象外なので注意。

2025年現在、二軒小屋ロッヂは営業していない。
リニア新幹線工事に関連し、椹島ロッヂと二軒小屋ロッヂを結ぶ「林道東俣線」の補修工事を行っているのが理由だそうだ。

恐らくこの分岐にもそれに関する看板が設置されていると思うが、間違って二軒小屋ロッヂの方へ行かないように注意して欲しい。



分岐を過ぎれば千枚小屋までは大した距離では無いはずだが、朝四時から歩き続けているため疲労がピークに達しており、小屋までの行程がとても長く感じた。

気が付いたら森林限界下の樹林帯に入っており、途中には食害から植物を守るためのフェンスや水場などが有った。
そして開けた場所に出ると目の前に待ち望んだ千枚小屋の姿が!



千枚小屋も東海フォレスト系列の山小屋だが、同系列の荒川小屋とよく似た外観をしている。
トイレが外に有るのも同じで、小屋の前は南の方が開けていて眺めが良い。


千枚小屋も合戦小屋と同じように専用のロープウェイを使って荷揚げをしているらしい。

千枚小屋は実は2009年頃に火災で焼失し、現在の小屋は2012年に再建された物だ。
原因は不明だが、シーズンオフの利用者による失火や落雷等が考えられる。



千枚小屋には複数の建物があり、本館から少し奥へ入った場所には「月光荘」が、さらに奥には「百枚小屋」が有る。

これらは主に素泊まり客やツアー客用に利用されているらしい。
トイレなどが離れているので不便そうだが、静かに過ごせるという利点は有るかも知れない。



千枚小屋の本館内部の様子。

1階~3階くらいまで吹き抜けの構造になっていて開放感が有る。
ロフト、秘密基地、これぞ山小屋、そんな印象の造りだ。


外観同様に内部も綺麗に保たれているが、急角度の梯子を上り下りするので落ちないように注意しよう。



こちらが千枚小屋の食事。 左が夕食、右が朝食だ。
品数豊富でどれも美味しい。 特に生野菜や果物が嬉しいね。 山ではとても貴重な食材だ。

思えば、ずっと朝食を取らずに早立ちしていたので、最終日にして初めてゆっくり朝食を食べたことになる。

千枚小屋の朝食にはバナナが付くのが特徴らしい。


南アルプス大縦走・3日目を振り返って

三泊四日の今回の山旅は、初日から順に難易度が高くなる行程になっていて、三日目の本日が一番辛かった。

なにしろ10時間以上に渡る超ロングコースで、その途上には複数の3000m峰が有り、アップダウンもまた激しい。
天気に恵まれたとは言え、その分陽差しも厳しく、容赦なく体力を削っていった。
我ながら良く歩き通したと思う。



素晴らしい展望に美しい草花。 可愛らしい雷鳥の群れ。 昼食で食べた荒川小屋のカレー。

途中で出合い、短時間だが談笑させて貰った登山者や小屋番の方々。


疲れた体に元気を注入してくれた数々の要素の事が忘れられない。
そして繰り返しになるが、初日に処置して貰った靴擦れが全く影響無く歩けた点が非常に大きい。

残すところあと1日。 後は椹島ロッヂに向かって下るだけだが、気を抜かずに頑張ろう。


【聖岳・赤石岳・荒川岳】南ア南部縦走・第2日目
南ア南部縦走も二日目に突入。本日のメインである聖岳は複数の山から構成される連峰である。素晴らしい山だが、その聖岳を越えてから先が地獄なのであった! 果てしないアップダウンを越え、無事に百間洞山の家までたどり着けるのか!?


【聖岳・赤石岳・荒川岳】南ア南部縦走・第4日目(最終日)
三泊四日の南アルプスの南部大縦走の旅もいよいよ最終日。本日は千枚小屋から椹島ロッヂまでひたすら下るのだが、低標高の樹林帯は蒸し暑くて大変! シャワーとビールが待つ椹島ロッヂまで最後の一踏ん張りである。

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