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「チーム機知GUY」が世に放つ怪作「魂斗羅・ザ・ハードコア」とは?

ゲーム


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業界有数の有力メーカーだったコナミと魂斗羅シリーズ

「コナミ」というメーカーをご存じだろうか?

そう、スポーツ施設などを運営しているあのコナミである。
現在ではゲームメーカーとしては少々影が薄くなってしまったが、かつては業界有数の大手メーカーとして君臨していた。

家庭用ゲーム・アーケードゲーム双方に多数の人気タイトルを持ち、特にアクションゲームやシューティングゲームに強く、サードパーティーであるコナミが参入するかどうかでゲーム機のシェアが左右されるほどの影響力を持っていたと思う。

全盛期はやはり80年代から90年代頃で、独特のセンスと高い技術力を持ち、特にサウンドチームである「コナミ矩形波倶楽部」による数々の名曲はゲームファンを虜にしたものだった。

この頃はゲームメーカー各社が有名なサウンドチームを持っており、「コナミ矩形波倶楽部」以外では、セガの「S.S.T.BAND」タイトーの「ZUNTATA」日本ファルコムの「J.D.K.BAND」などが有った。

現在に比べると当時のゲーム機の音源は遥かに貧弱な時代だったが、それを感じさせないほどの素晴らしい名曲が多数生み出された。
まさにゲームサウンドの黄金時代だったと言っても過言では無いだろう。

「魂斗羅」シリーズはそんな当時のコナミを代表する人気作品である。

アクションシューティングゲームの金字塔とも言える魂斗羅シリーズは、元々はアーケードゲームとして作られたのだが、後に家庭用ゲーム機にも移植され、さらには家庭用オリジナルタイトルが複数開発されて今に至る。

単純明快で軽やかな操作感、熱い2人同時プレイ、秀逸なBGM、どこかで見た様な主人公とエイリアンなど、名作と呼ぶに相応しい数々の要素を備えた作品だった。

ファミコン版魂斗羅

ファミコン版のパッケージなどには、「お前らどう見てもダッチとビリーだろ!」って感じのキャラクターが描かれていた。 いやあ懐かしい。


魂斗羅シリーズ屈指の名作にして迷作「魂斗羅・ザ・ハードコア」

魂斗羅・ザ・ハードコア

(■スクリーンショットは全てメガドライブ版「魂斗羅・ザ・ハードコア」より)

複数のゲーム機に同一タイトルをリリースするマルチプラットフォーム戦略が一般的な現在からすると想像しにくいかもしれないが、当時は特定のハードにしか参入していないゲームメーカーが多数存在した。
ハドソンだったら任天堂とNEC系のハードのみ、エニックスやスクウェアは任天堂系のみ、ゲームアーツやテクノソフトはセガ系のみといった感じだ。

コナミも国内市場においては基本的に任天堂系にのみ参入しており、セガ(メガドライブ)やNEC(PCエンジン)のハードに参入したのはだいぶ後になってからである。

メガドライブにおいては海外市場を意識した「濃い」ゲームが多くリリースされたが、そんな中登場したのが、この「魂斗羅・ザ・ハードコア」だ。


これまではアーケード版が元だった魂斗羅シリーズだが、1992年に発売されたスーファミ版の「魂斗羅スピリッツ」や1994年に登場した本作など、これ以降はコンソール機を舞台にシリーズが展開していくことになる。



「へぇ~、まさかメガドラで魂斗羅の新作が出るとはね!」

好きなシリーズの新作と言う事もあり、早速買って遊んでみた。

魂斗羅・ザ・ハードコア

魂斗羅・ザ・ハードコア

これまでのシリーズ作品においては、少なくともゲーム中でストーリーの存在を意識する機会はほぼ無かったが、今作では冒頭からゲーム中まで、至る所でストーリーが展開される。

システム面においては、ライフゲージ制やスライディングなどが導入された。
複数の武器を所持できるが、死亡した際は使用中だった武器のみドロップする。
魂斗羅としてのゲームシステムは、今作においてほぼ固まったと言えるだろう。



魂斗羅・ザ・ハードコア

魂斗羅・ザ・ハードコア

マルチエンディング制を採用している事も大きな特徴で、ゲーム中に複数の分岐点が存在し、どのルートへ進むかを任意に選択できる。

ルートによっては黒幕と手を結ぶという一種のバッドエンディングを迎えることも!
ドラクエ1でラスボスの竜王と手を結ぶというエンディングが有ったのを思い出した。



魂斗羅・ザ・ハードコア

魂斗羅・ザ・ハードコア

画面一杯の巨大キャラや多関節キャラが動き回り、メガドラではハードウェアレベルで対応していない回転・拡大・縮小演出をふんだんに使ったりなど、技術レベルは非常に高かった。

それらの演出がゲームを盛り上げるのに一役買っているという点も良かった。
単に技術者の自己満足で終わることが無いのも、さすがコナミといった所だ。


回転・拡大・縮小機能に関しては、メガCDやスーパー32Xにおいてハードウェアレベルでの対応を果たした。

コナミやゲームアーツといった、ハードの性能を120%引き出す凄腕メーカーが色々有った。
当時はゲームメーカーの個性がより強く出ていた時代だった様に思う。


機知GUYテイストが炸裂する、味のある演出の数々

ゲームとしての基本が良く出来ている本作だが、もちろんそれだけでは無い。
このゲームならではの独特の世界観や演出が随所に登場する。

魂斗羅・ザ・ハードコア

これはゲーム開始直後の導入部だが、街を荒らし回る敵の群れを豪快に跳ね飛ばしながら登場する主人公!
この時点で「ああ、こういうノリなのね」と、全てを理解する事が出来る。


そにしても、この乗り物は一体なんなんだ。 装甲車? ゴミ収集車?
正面や側面に着いているバンパーみたいなのがゴツすぎる。


魂斗羅・ザ・ハードコア

魂斗羅・ザ・ハードコア

元々魂斗羅シリーズではエイリアンなどの映画作品を意識したような演出やデザインが随所に見られた。
(主人公達はどうみてもプレデターのアレだし・・・)

今作ではそのテイストがさらに 斜め上の方向へ 進化し、なんだか夢に出てきそうなデザインの敵がたくさん登場する。
多関節で派手に動き回るメカ系の敵が多いのも特徴と言えるだろう。



魂斗羅・ザ・ハードコア

本作の怪しさが最大限に炸裂するのはここだろう。
ステージ3の後半付近に有る赤い扉の上の壁は、実はよじ登る事が出来る。

魂斗羅・ザ・ハードコア

壁を上ると「バトルスタジアムで一儲けしないか?」と誘われ、承諾すると隠しステージへ進めるのだ。


魂斗羅・ザ・ハードコア

バトルスタジアムというのは、映画などでよく有る地下格闘技場みたいな物だろう。
ここでは数体のボスと連戦することになるが、そのどれもが夢に出てきそうなデザインをしている。


初戦のコイツはパンチパーマにゴーグルという怪しすぎる姿で、何故か魚(鯛焼き?)を投げつけてくる。
BGMが悪魔城ドラキュラのアレンジの様な気がするが、このボスも何か関連性が有るのだろうか?


魂斗羅・ザ・ハードコア

続いて登場するのがこちら。
何やらカートのような物を押しているが、これってもしかして「子連れ狼」が元ネタか??


魂斗羅・ザ・ハードコア

あ、中から大五郎も出てきた! 間違い無い、こいつら子連れ狼だ!!

なんとまあ随分と派手な姿になっちゃって。 最近見ないと思ったらこんな所で戦っていたのか。



魂斗羅・ザ・ハードコア

サイバー子連れ狼(勝手に命名)を撃破し、さらに次のボスも倒すとエンディングに突入する。
なんと、ボスの爆発の影響で空間が歪み、原始時代にタイムスリップするという衝撃の展開だ。


魂斗羅・ザ・ハードコア

主人公は原始時代の覇者となり、可愛い妻をめとって末永く幸せに暮らしたそうな。
この玉座とか王冠って誰が作ったんだろう。妻もウットリしやがってからに。

いや、それよりも注目すべき所が有る。
そう、燦然と輝く「TEAM 機知GUY」という文字が!
口に出すのもはばかられるこの名前こそ、魂斗羅・ザ・ハードコアの開発チームの名前なのだ!


魂斗羅・ザ・ハードコア

魂斗羅・ザ・ハードコア

魂斗羅・ザ・ハードコア

どのルートでエンディングを迎えても必ず登場する「TEAM 機知GUY」。(当たり前だが)

圧倒的な技術力と独特のセンスで本作を作り上げたこのチーム、一体どんな人達だったのだろうか・・・?

チーム名もさることながら、「OH!味 NAKAZATO」という人も気になる。

これなんて読むのだろう? 「オーマイ・なかざと」? 「おおみ・なかざと」?

どうやらデザイン関連の人らしいが、調べてみたら関連情報が出てきた。

中里 伸也(なかざと のぶや)
1988年にコナミに入社し、主にデザイナーとして活動した人とのこと。
魂斗羅シリーズにも「魂斗羅スピリッツ」や「魂斗羅・ザ・ハードコア」など、複数タイトルに関わった人らしい。

なるほど、魂斗羅シリーズとは関連の深い人物のようだ。
彼も「TEAM 機知GUY」の一員という事なのだろう。


「OH!味 NAKAZATO」名義でクレジットされているのは本作のみっぽいのが気になるが。



ふとある日、同僚の先輩が元コナミの人だったのを思い出し、魂斗羅に関して質問してみた。

私

先輩って元コナミでしたよね?
TEAM 機知GUY」って知ってます?

先輩
先輩

は? なにそれ?

真顔で聞き返されてしまった。
まあ、コナミといっても大きな会社だし、所属していた部署やタイミング次第では知らなくても無理は無いか。


とりあえず先輩に魂斗羅シリーズと「TEAM 機知GUY」の素晴らしさに関して説明しておいた。


「魂斗羅・ザ・ハードコア」まとめ

「魂斗羅・ザ・ハードコア」の魅力を語ってきたわけだが、如何だっただろうか?

本作品には「TEAM 機知GUY」の技術とセンスがこれでもかと詰め込まれており、プレイすれば虜になること間違い無しだ。
マルチエンディング制を採用しているので、何度もプレイして長く遊べるという点も嬉しい。


全編にわたってお殿様ご乱心レベルのはっちゃけっぷりが展開される、とにかく熱いゲームだ。
例えるならば、普段社会のルールに縛られて抑圧された生活を送っている人が、何かを切っ掛けにして全てをさらけ出して大暴れしているような、そんな感じだろうか。

丁度この記事を書いている今、深夜アニメで「ロックは淑女の嗜みでして」という作品が放映されている。

普段は高貴な淑女として振る舞う主人公達が、ライブの時に本来の姿をさらけ出して大暴れするギャップが楽しいのだが、「魂斗羅・ザ・ハードコア」はそれに通ずる何かを感じる。


あんなに(当時は)硬派だったコナミが、こんなにはっちゃけちゃって・・・! みたいな?
とにかく何かがほとばしっている様なゲーム、それが「魂斗羅・ザ・ハードコア」なのである。


「ロックは淑女の嗜みでして」公式サイト
“本音”がぶつかる、お嬢様×ロックの青春音楽譚!2025年4月TBS系28局全国同時放送決定!



ゲーム自体はとても古い物だが、様々なハードに移植もされているので比較的簡単にプレイできるだろう。
この機会に是非「TEAM 機知GUY」のセンスに触れてみて欲しい!


魂斗羅シリーズは実は現在も時々新作が発売されており、密かな長寿シリーズとなっている。
対応プラットフォームも多彩なので、是非ともプレイしてみよう。


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