-
北アルプス
- 合戦尾根から燕山荘へ
- 燕山荘 ~ 燕岳
- 表銀座・稜線縦走1
- 表銀座・稜線縦走2
- 表銀座・稜線縦走3
- 表銀座・東鎌尾根
- 槍ヶ岳の頂上へ挑戦
- 槍ヶ岳 ~ 横尾
- 重太郎新道
- 前穂高岳と吊尾根
- 横尾 ~ 涸沢カール
- ザイテングラート
- 奥穂高岳
- 涸沢岳からの展望
- 涸沢岳 ~ 北穂高岳
- 北穂高岳と北穂高小屋
- 北穂高岳 ~ 涸沢カール
- 大キレット
- 南岳 ~ 槍ヶ岳
- 白馬駅 ~ 白馬尻小屋
- 大雪渓と小雪渓
- 白馬岳頂上宿舎と白馬山荘
- 白馬岳からの展望
- 白馬岳 ~ 栂池
- 八方尾根と八方池
- 唐松岳からの展望
- 唐松岳 ~ 五竜山荘
- 五竜山荘と五竜岳
- 五竜岳 ~ 遠見尾根
- 後立山連峰・柏原新道
- 後立山連峰・爺ヶ岳
- 後立山連峰・鹿島槍ヶ岳
- 後立山連峰・八峰キレット
- 常念山脈・大天井岳
- 常念山脈・常念岳
- 常念山脈・一ノ沢コース
- 裏銀座・ブナ立尾根
- 裏銀座・烏帽子岳
- 裏銀座・稜線コース1
- 裏銀座・稜線コース2
- 裏銀座・稜線コース3
- 裏銀座・稜線コース4
- 小池新道と左俣林道
スポンサーリンク
登るよりも辛い? 梯子&ロープ地獄の大崩山・坊主尾根を下る
当サイトにおける大崩山攻略情報は「湧塚尾根コースを登り、坊主尾根コースを下る」という反時計回りの定番プランに則って紹介しております。
既に湧塚尾根コースや頂上は紹介しましたので、今度はいよいよ坊主尾根コースに突入!
このコースは大崩山に数あるコースの中でも最難関と言っても過言ではありません。
「下りだからといって楽な訳では無い」、これは登山経験者ならご存じの通り。
この坊主尾根も同様で、余りにも多すぎる梯子とロープ、危険な岩場のトラバースなど、むしろ登るよりも辛いかもしれません。
梯子とロープの連続で上半身もフル稼動するので、腕が疲れる点に注意が必要です。
腕立て伏せやダンベル運動で適度に腕も鍛えておきましょう。
- 最終更新日:2018年6月
- あくまで私個人が趣味で収集したデータを公開している場です。
- 情報は日々変化しており、内容の正確性の保証はしません。
- 無断転載・改変盗用等は厳禁。 判明した場合は対処します。
上湧塚の直後に有る分岐点からリンドウの丘方面へ
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
上湧塚基部の広場を出発すると、程なくして「リンドウの丘」と頂上との分岐点に到着します。
この分岐は看板を見れば一目瞭然ですが、「山と高原地図」などには記載されていません。
リンドウの丘を経由するルートは決してマイナールートでは無いのですが、何故か未掲載です。
なお、頂上から坊主尾根方面へ下ってくると、ここから少し先に別の分岐があるので
- 「リンドウが丘」と表記されることも有ります。
*画像クリックで拡大。
リンドウの丘周辺の地図を作ってみました。
このページで紹介しているのはオレンジ色の部分です。
上湧塚から頂上の方へ進むと直ぐにリンドウの丘へ至る分岐が有り、それを無視してさらに進むと、今度は坊主尾根コースとの分岐点が有ります。
一般的にはリンドウの丘か頂上のどちらか片方に立ち寄り、後は坊主尾根コースで下山します。
両方立ち寄っても構いませんが、その場合は時間と体力に注意してください。
なお、リンドウの丘の前後にある分岐点まではそれぞれ10分程度です。
- 頂上もリンドウの丘も展望に優れるので両方行きたいところですが、その場合は時間と体力と相談しましょう。 最初はどちらか片方だけの方が良いでしょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
分岐を「リンドウの丘」方面へ進むと、程なくしてビバークに適した大きな岩屋が現れます。
サバイバルシート等が備え付けてありますが、地元の山岳会が設置した物でしょうか?
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
分岐点からリンドウの丘まではガレ場が有るものの、急登などの難所は有りません。
美しい植物を堪能しつつゆっくり進みましょう。
和久塚の絶景も楽しめる、休息に適したリンドウの丘
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
分岐点から10分程度で「リンドウの丘」に到着しました。
「リンドウ」という名の通り、季節が合えば美しいリンドウを堪能できます。
展望も素晴らしいので、後半戦の坊主尾根に備えて休息して行きましょう。
- リンドウの丘は幕営地としても知られています。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
リンドウの丘の端の方は雪庇のようにせり出しており、下は深い断崖絶壁となっています。
転落したらまず助からないので、あまり端の方には行かないように。
- ここから転落したら絶対助からないので注意!
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
リンドウの丘からは湧塚群が一望でき、その展望はまさに絶景の一言!
つい先ほどまで自分が居た場所を眺められる・・・これも大崩山の楽しみ方の一つですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
谷を挟んで反対側にある湧塚群。 よく見ると岩の上に登山者の姿が有ります。
あんな恐ろしい場所に自分も居たという事実。 凄いというか怖いというか、とにかく絶景です。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
リンドウの丘には多彩な植物が咲いていますが、端に有る物は怖くて撮影が難しいですね。
また、さび付いたハーケンらしき物も。 過去、ここを登攀した人が居たのでしょうか?
スポンサーリンク
リンドウの丘を出発し、湧塚群の展望所を経由して小積ダキ方面へ
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
リンドウの丘を満喫したら、小積ダキ・坊主尾根方面へ向かいましょう。
大崩山の旅もいよいよ後半戦、地獄の急下降・坊主尾根へ!
坊主尾根コースまでは基本的に道は明瞭で難所は無く、この付近で唯一の水場が有ります。
リンドウの丘で野営する場合はここで給水しましょう。
- 坊主尾根は非常に疲れるので、この最後の水場を見逃さないように。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
リンドウの丘から10分程度で、山頂と坊主尾根の分岐点に到着します。
この付近は倒木や笹が有り、歩きにくい場所が有るので注意。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
分岐点から坊主尾根方面へ進むと、道沿いに有る名も無き展望所に到着します。
下湧塚がほぼ正面・同高度に見える素晴らしい眺めですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
地形や展望などからすると、展望所はおそらく小積ダキのこの辺でしょうか。
真下は断崖絶壁で、転落したら絶対助からないので、くれぐれも端には行かない様にしましょう。
- 死に繋がる断崖絶壁だらけの大崩山・・・ 油断は禁物です。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年8月)
展望所から見る湧塚群。 何度見ても圧倒されますね。
純粋に巨大で雄大だというだけではなく、さっきまであの上に居たという事実が凄い!
坊主尾根への分岐点から小積ダキ方面へ
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
展望所を過ぎてさらに進むと「小積ダキ」への分岐点に到着します。
「小積ダキ」が何なのかを下調べしておかないと迷うかも知れません。
ルートはもちろんですが「小積ダキ」等の関連用語も調べておきましょう。
- 小積ダキでは大崩山有数の大展望が楽しめます。 分岐から直ぐなので是非!
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年8月)
分岐点から小積ダキの方へ進んで直ぐの場所にあるこの不思議な樹木。
どうやら真横に横転した樹木の様ですが、特に枯れること無く、そのまま育っているようです。
しかし、元々生えていたであろう場所には大きな岩が露出しており、樹木が育つには適さない様に思えます。 このオブジェの様な不思議な樹木、一体どのように生えていたのでしょうか?
謎のオブジェを後にして、分岐から数分程度で小積ダキに到着しました。
途中で巨岩が立ち塞がりますが、左側に迂回路が続いているので乗り越える必要は有りません。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
小積ダキからは湧塚や袖ダキを始め、周囲の山々や麓の集落まで一望できます。
正面に見える山は木山内岳でしょうか?
小積ダキからは大崩山随一の大展望が楽しめますが、やはり滑落には注意してください。
- 小積ダキの周囲は最大で300m程切れ落ちているので、もし落ちたら・・・
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
小積ダキからはこれから通ることになる「象岩」の姿も見えます。
また、かつてロープを固定していたであろう留め具も有りました。
一体どのように使用されていたのかは不明ですが、まさか降下ルート??
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
谷の反対側に有る「袖ダキ」や「乳房岩」などの上に人が見えますね。
乳房岩は袖ダキ通過後に少し戻る必要があり、少々位置が分かりにくいです。
小積ダキからは周辺の山に点在する巨大なスラブが確認できます。
大崩山を始めとしたこのエリアに存在する花崗岩の様子がよく分かりますね。
- 個人的には、乳房岩よりも坊主岩の方が乳房っぽく見える気がするのですが。
坊主尾根コース序盤の難所「象岩」を目指して小積ダキを出発
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・2017年4月)
坊主尾根における最大の難所&名所と言えるのが「象岩」です。
スラブ状の巨岩のトラバースで、大崩山に点在するトラバース地点の親玉とも言える場所ですね。
確かに滑落したら確実に死にそうな場所ではありますが、落ち着いていけば大丈夫です。
とはいえ、通過する際はどうしても緊張します。
私は剱岳の別山尾根や大キレット等も経験しましたが、この象岩が一番緊張しますね。
- 個人的にはカニのヨコバイよりも象岩トラバースの方が怖いです。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月・2017年4月)
偶然の産物でしょうが、象岩の基部には確かに人がギリギリ歩けそうな幅が有ります。
右下の写真では3名が通過中ですが、彼らは坊主尾根から登って来た様ですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年4月)
花崗岩は滑りにくく、頑丈なワイヤーも有るので落ち着けば大丈夫です。
が、下はご覧のように100mは切れ落ちており、転落したらアウトです。
現地に立つとあまりの急斜面に下がよく見えないのですが、見えない方が幸せですね。
- ワイヤーが整備される前はどうやって通過していたのでしょう?
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
小積ダキから象岩まではおよそ15分の道のり。
途中には複数のロープ場が有り、なかでも難所なのがこのスラブのロープ場。
かなり巨大なスラブで、見ての通り手がかり・足がかりも無く、ロープ無しでは通過不可能です。
雨上がりなどは滑りやすいので要注意。 ロープの経験も必須でしょう。
- 傾斜は最大で45度くらいは有るでしょうか。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
象岩の直前にもロープ場が有り、こちらは補助的に使う程度で下降可能です。
が、降りた先は切れ落ちているので、とにかく慎重に降りましょう。
振り返ると先ほど居た小積ダキがそびえ立っています。
短時間でここまで下れるのもロープ場のおかげですね。
スポンサーリンク
坊主尾根最大の難所! 滑落要注意の象岩トラバース地点
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
直前のロープ場を降りると、いよいよ象岩に到着しました。
核心部は少し先になりますが、下降地点で既に横が絶壁なので注意してください。
こんな巨大な岩なのに、ギリギリ歩けるだけの段差が有ります。まさに奇跡!
足下の看板に有る通り、一人ずつ慎重に通過しましょう。
岩肌に張られているのはワイヤーで、一見細いですが頑丈で頼りになります。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
左写真は核心部をズームで撮影した物です。
上部の岩がオーバーハング気味にせり出しており、頭やザックをぶつけないように注意!
ご覧の通り足下はかなりの急角度で切れ落ちており、万が一滑落したらアウト。
悪天候時はもとより、冬場は一帯が凍結するので大変危険です。
何度も言いますが、落ちたらシャレになりません。 高さが有りすぎます。
かなり恐ろしい場所ですが、足下にはステップが切ってあるので、ワイヤー共々活用しましょう。
なお、ここを通過する際、片手でワイヤーを握って正面を向いて歩く人を見かけます。
足場が傾斜している上にとても狭く、両足をクロスして歩くと引っかけた際に危険です。
また、万が一バランスを崩した際に、片手では体を支えるのは無理でしょう。
体を横向きにして、両手でワイヤーを握ったカニ歩き状態で通過した方が安全だと思います。
さらにハーネスで確保するとなお安全でしょう。
剱岳のカニのヨコバイを通過する時と同様に、横向きでGO!
- ワイヤーに負担をかけないよう、必ず1人ずつ通過しましょう。
- 正面向きは危険です。 両手でワイヤーを掴んでカニ歩きで!
- 万全を期してカラビナ&ハーネスを使用しても良いでしょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年4月)
象岩付近は小積ダキの展望所となっており、絶壁を観察するのに好適です。
あまりにも巨大すぎる花崗岩ですが、自然の力強さや美しさに圧倒されますね。
そして、つい先ほどまであの上に立っていた訳です。 にわかには信じられません。
- どういう過程を経てこの巨岩が出来上がったのか!?
坊主尾根の恐怖! 息つく暇も無い梯子とロープの複合攻撃
象岩を過ぎて一安心かと思いきや、坊主尾根はここからが本番。
数十箇所もの梯子とロープ・・・ 地獄の下りのスタートです。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
梯子、ロープ、そしてまた梯子・・・ 時には梯子とロープの組み合わせも。
冗談抜きで数え切れない程の梯子とロープの連続。 これが坊主尾根です。
一気に高度を稼げるのは嬉しい反面、慎重さが求められるので疲れます。
ここまで梯子・ロープが多いコースは他に無いと思われます。
- 足腰に不安が有る人は絶対に来ては駄目なコースです!!
- 梯子&ロープが多すぎて、ストックを使用する暇が有りません。
- 両腕もフル活用するルートなので、上半身も鍛えておきましょう。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
坊主尾根コースにおける有数の要注意箇所がここです。
巨大な岩の上が通路になっており、最後はロープと梯子を併用して降下します。
岩の上から梯子へ移る時が厄介で、角度が急すぎて足下がよく見えず、正直怖いです。
梯子を下りたら即座にロープが待っており、足がかりも無いので慎重に。
- 坊主尾根コースにおける最大の難所と評価する人も多いですね。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
巨岩が多数存在する坊主尾根。 時には岩をくぐたたりすり抜けたりすることも。
左の巨岩は入り口が狭いのでしゃがむ必要がありますが、頭をぶつけない様に注意!
坊主尾根は危険に満ちているのでヘルメットの着用を推奨します。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・2017年4月)
坊主尾根における数少ない展望ポイントが、この「見返りの塔」です。
ここ以降はこれと言った展望所が無いので、最後の展望を楽しんでいきましょう。
ただし、ロープでの上り下りは短いながらも結構キツイのでご注意を。
岩の上からは小積ダキや坊主岩などの展望が得られます。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月・8月)
坊主尾根にも、湧塚尾根に有った「思案橋」の様な橋が有ります。
手すりは有りませんが横にワイヤーが有るので活用してください。
岩と岩の隙間はかなり深いので、くれぐれも転落しない様に注意しましょう。
- 悪天候時はスリップしないように注意してください。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
大崩山の梯子は種類も様々で、重厚な鉄梯子から脚立を使用した簡易的な物まで色々有ります。
中には複数の梯子を組み合わせた物や、Z軸に斜めになっている厄介な物も!
注意すべきは、梯子の大半が樹木の幹や根っこに括り付けられた物だという点です。
梯子自体は頑丈ですが、乗るとグラグラするので注意してください。
一部の梯子は岩盤に固定されていますが、大半の物は前述の様な状態です。
いきなり全体重をかけることの無いように、慎重に乗り移ってください。
- 坊主尾根の梯子の多くは不安定なので、慎重に取り付いてください。
- 梯子もロープも必ず1人ずつ!
坊主尾根コース最後の難関! 梯子とロープが連続する絶壁の通過
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
坊主尾根もいよいよ終盤ですが、満を持して出現する難所がこの複合梯子場です。
まずは大岩の上を二段梯子で下り、途中から横のロープに移ってさらに下ります。
ロープに気が付かずに降りると、その先は数メートルの崖なので要注意!
さらに最後の梯子を下るのですが、梯子がかなり強引な状態で、なんと剥き出しになった根っこに括り付けられております。
最初に見た時は「本当にここを降りるのか?」と思ったほどです。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年8月)
この梯子、2015年のGW時にはなんとか通れましたが、夏に来たらついに崩壊していました。
根っこもろとも大きく傾き、もはや通過は不可能な状態です。
しかも根っこの周囲の地面もかなり不安定な状態で、近いうちに丸ごと崩落する恐れが有りました。
- 写真に有る様に、足場の下はかなり高い絶壁なのです。
*画像クリックで拡大。(撮影:2017年4月)
2016年は三里河原コースに行ったため、ここに来るのは2015年の夏以来です。
梯子が付け替えられたとの情報を入手したために、ある意味で楽しみにしてやってきました。
これまでは、梯子 ➔ 梯子 ➔ ロープ ➔ 足場の水平移動(ここが崩壊) ➔ 最後の梯子という流れだったのですが、再設置に際してロープから最後の梯子へ直接移動する様に変更されました。
それに従い、最後の梯子も設置位置が大幅に変更されています。
元々ここは坊主尾根有数の難所でしたが、今回の変更で一層危険になりました。
この岩には足場が全く無く、基本的にロープに頼るしか方法が有りません。
一応木の根っこを足場にできるのですが、これも何時崩落する不明です。
ロープや梯子を完全に信用せず、地形を見極めて慎重に通過してください。
- ある意味で坊主尾根最大の難所。 岩はグリップが効くので慎重に!
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
梯子地獄が一段落すると、久々に分岐点が登場します。
林道方面へ行くと町道祝子川線に繋がり、やがて祝子川登山口に戻ります。
大崩山荘手前の徒渉地点が通過できない場合に迂回ルートとして使えますが、距離が長い上に林道は廃道状態なので、行く際は注意してください。
右写真は坊主尾根最後の梯子場で、長かった梯子もいよいよ終わりです。
両側が切れ落ちた痩せ尾根で、梯子も若干不安定なので注意してください。
*画像クリックで拡大。(撮影:2015年5月)
樹林帯をしばらく降りると、やがて川の流れる音が聞こえる様になります。
そうです、祝子川の徒渉地点が近づいたという訳ですね。
が、音が聞こえ始めてから徒渉地点に到着するまでが結構長い!
最初に遭遇する沢は祝子川の支流で、徒渉する本流はまだ先にあります。
徒渉地点は開けた場所なので分かりやすいですが、問題はどの部分を徒渉するかという点。
広い沢は何処を通って対岸に渡るかを見極めるのが難しいのです。
どうやら少し上流にある開けた場所を徒渉している人が多いようですね。
しかし、ここは足場となる大きめの岩が少なく、靴を脱がずに濡れずに渡るのは困難です。
個人的にはやや下流側にある場所(右写真)が足場が豊富でオススメです。
ただし、増水後に地形が変わる可能性が有るので、ケルンなどを参考にしつつ、慎重に地形を見極めて徒渉しましょう。 対岸に渡れば大崩山荘は目の前です。
- 余程増水していなければ濡れずに徒渉可能な場所です。
- やや下流側を、岩を小刻みに飛び移りながら渡りましょう。
スポンサーリンク
宮崎県の山岳情報ならこの一冊!
2018年にリニューアルされ、地図の情報も増えてより役立つ一冊に。